【ホームメイト】公共施設ブログ|パブリログ

都道府県庁は、各都道府県の行政事務を取り扱う場所です。しかし事務的な仕事だけではなく、より良い地域作りのために色々な業務を行ない、様々な職種の人が働いています。各地域に設置されている市役所や町役場などとは違う形で国民に貢献しています。

都築 葵と赤羽 恵
公共施設検索【ホームメイト・リサーチ-パブリネット】
ブログコンテンツTOP
  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

記事

都道府県庁ってどんな場所?

都道府県庁ってどんな場所?

行政的な手続きをする際は、住居のある地域の市役所や区役所、町役場、村役場などに足を運ぶ人がほとんどです。しかし都道府県庁については馴染みがなく、あまり身近な施設とは言えません。「市役所へは行くけれど、都道府県庁は行ったことがない」「どのような手続きができるの?」「どんなことをしているの?」など、都道府県庁について様々な疑問が浮かんできます。この記事では、都道府県庁の役割や目的、どんな仕事をしているのか、どのような手続きをする場なのか説明していきますので参考にしてみて下さい。

都道府県庁って簡単に言うと何?

都道府県庁って簡単に言うと何?

定義

都道府県庁は市区町村の役所・役場と同じ普通地方公共団体です。「広域的地方公共団体」とも呼ばれることもあります。「市」や「町」などの狭まった範囲の自治体を市役所、町役場と呼ぶことに対し、「都」や「県」などのもう少し広域的な範囲で地域をより良くするための機関となるのが都道府県庁です。 管轄する地域は市区町村よりも広域的な範囲に亘りますが、市や町の役場よりも偉いといった立場的な上下関係はありません。

快適な地域作りに貢献のために日々働いている

市役所の職員は、市民の窓口としての業務が中心なのに対し、都道府県庁は国と市区町村の調整や民間企業の窓口としての業務が中心となります。都道府県庁職員は、広い範囲での行政サービスを担当しており、市区町村の管轄を超えた開発計画や企画、公共施設の管理が主な仕事です。また、講演会やお祭りのようなイベントの取りまとめなど、仕事内容は本当に様々だと言えます。

様々な管理をこなすオールラウンダー

都道府県庁の具体的な業務内容として主な例を挙げていきましょう。

  • 道路・公園・河川・海岸等の建設の管理。
  • 学校・図書館・公民館等の設置・管理、教育・文化・学術事業等の運営。
  • 病院・療養所・児童福祉施設など福祉施設の設置や運営。
  • 治山治水・農地開発・耕地整理・都市計画・区画整理など社会基盤の整備。
  • 発明改良・特産物保護・資金貸付など産業振興。
  • 大気汚染・水質汚濁・騒音などの公害防止など。

このように、一口に都道府県庁の仕事と言っても、その業務は様々。それに応じて働く人々の職種も多種多様です。

色々な職種

都道府県庁などの地方公共団体は、職員が事務作業を主な業務としている組織と思う人もいます。なかでも都道府県庁は、一般の人にとって訪れる機会があまり多くないためイメージしづらいですが、実は事務処理業務ばかりではありません。都道府県庁では様々な職種の人たちが働いており、全く違う業種の人々が集まっていることが特徴です。

事務系職種

「行政事務」や「一般事務」職などと呼ばれ、部署間の連携を図るなど横断的な仕事や、新規事業の企画・立案などを任されることも。地域の代表として、国とのやり取りにかかわることも多く、国と地域をつなぐ存在です。

技術系職種

「土木」「建築」「電気」「機械」「化学」「農業・農学」などの区分があり、それぞれの専門分野に関係する部署に配属。全体的に専門性の高い仕事で、他部署と連携しての横断的な任務もあります。

資格免許職

「資格免許職種」は、自治体が資格や免許を発行する職業のことで、「保健師」「看護師」「臨床検査技師」「診療放射線技師」「管理栄養士」「栄養士」「幼稚園教諭」「保育士」などがあります。

公安系

地方公務員の「公安系職種」には「警察官」「消防官」が該当します。地域の安全を守ったり、犯罪や火災を予防するために人々へ防犯教育や防災教育活動も行なったりしています。

どんな手続きができるのか

どんな手続きができるのか

都道府県庁では、どのような手続きができ、どんな場合に行くのかなど、様々なことが気になりますが、結論から述べると、一般の人がする手続きはほとんどなく、行く機会はあまりありません。稀に市区町村が権限委譲を受けていない地域では、都道府県庁でパスポート申請などの窓口業務を行なっている場合があります。しかし多くの場合は都道府県庁でできる手続きはありません。

基本的に、一般市民の行政的な手続きは近くの市役所や町村役場で済ますことができるからです。そのため、県は企業を相手にする仕事が多く、直接住民に接する機会は少ないのです。都道府県庁がどのような仕事をしているのかイメージできないのは、日常で利用する機会が少ないからと言えるでしょう。

主な業務内容

法律的観点からみる業務内容

都道府県庁の業務内容は、法律によって以下のように定められています。

地方自治法第2条2項より、「普通地方公共団体は、地域における事務及びその他の事務で、法律またはこれに基づく政令により処理することとされるものを処理する」こと。そして、 地方自治法第2条5項より、「都道府県は、市町村を包括する広域の地方公共団体として、第2項の事務で、「広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及びその規模または性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものを処理するものとする」こと。

具体的な例を挙げると、国からの指示などを市区町村へ伝えたり、また逆に、市区町村から国へ補助金を申請したりと、都道府県庁は連絡のパイプ役になるように務めること。そして、住民を相手にした業務は市区町村へ、法人や企業を相手にした業務や、市区町村で賄いきれない案件は、都道府県庁ですみやかに処理をすることとされています。さらに、市区町村の垣根を越える広域案件も、都道府県庁が行なうこともあるのです。法律的には上記内容が大原則となっています。都道府県庁の仕事はとても広範囲です。では、具体的な業務内容を説明していきます。

事業企画

都道府県庁が住みやすい地域作りのために行なう事業として、以下のような内容が挙げられます。

道路、河川海岸、自然公園などの建設・管理、教育・文化施設(学校、図書館、公民館など)の設置・管理及び文化・学術事業の運営、産業振興、中小企業支援(民間企業への資金貸付、発明改良、特産物保護など)、病院、療養所、薬局など医療施設の設置運営、生活衛生施設(クリーニング、理美容、旅館など)の運営指導、治山治水、農地開発・管理、都市計画などのインフラ整備、環境美化、公害問題(大気汚染、水質、騒音など)です。

このような事業を、各庁の部局・課を中心に企画し、必要に応じて庁内の部局や課をまたいで連携。さらに、関係市区町村や国、民間企業と協力しながら業務を進めていきます。また、国の法律とは別で、その地域独自の法案の制定も行ないます。そのため、都道府県庁は地域をより良くするための事業計画を日々考えていると言えます。

パイプ役

各都道府県(または市)で地域をより良くするため新規事業を計画し、実行に移す前に国に申請すると補助金をもらえることがあります。各自治体の財政予算の範囲内で収まらない場合も多いため、新規事業を進めるにあたって補助金がもらえるように国と交渉します。

そして法人や民間企業、各市区町村の役所などに事業の実施を呼びかけたり、国からの連絡事項を伝えたりも。このように都道府県庁は国と地域をつなぐ重要なパイプ役を担っています。

市区町村の役場との違いは

市区町村の役場との違いは

市役所の場合、証明書の発行や住民登録などの点において、極めて市民と近い立場で仕事を行なっています。そのため、市区町村の役所の職員は、市民との距離が近く、人々と直接かかわる機会が多いです。一方、都道府県庁の職員は地域の人々と接しながら仕事をする窓口業務を基本的に行なっていません。都道府県庁は、法人や民間企業を相手にすることが多く、また国や市区町村の連絡調整も都道府県庁の仕事です。

市区町村の役場が市民を相手にするのに対し、都道府県庁は国・他の自治体・企業など団体を相手にすることがほとんどです。これが、市区町村の役場と都道府県庁で大きく異なるポイントになります。しかし、両者とも業務内容が全く違うというわけでもありません。

例えば生活保護は、町村については県が実施し、市は市が実施しています。また、道路においては、県道は県が管轄し、市道は市が管轄するなど、担当する場所は異なりますが、業務の内容自体はほぼ同じような内容が多々あると言えます。大きな違いとして言えるのは、都道府県は企業を相手にする仕事が多い分、直接住民と接する機会は少なく、市区町村は直接住民に接する仕事が多いということです。

公務員を目指す方へ

公務員を目指す方へ

最後に、ここでは違った角度から都道府県庁を知るために働く職員の待遇や仕事のやりがいをみていきます。公務員と聞くと「安定した職業」であるイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?また「将来的に公共インフラサービスの需要が見込める職種」や「給与待遇が比較的恵まれている」「現状では終身雇用制度が確立されている」といった印象から、公務員は毎年、就活生に人気の職業となっています。

2008年(平成20年、一部翌年含む)の統計によると、国家公務員が約59万人、地方公務員が約289万人、合計約348万人という人数が公務員として働いています。日本人の30人に1人は公務員ということになりますね。これだけみてもすごい数です。

仕事のやりがい

都道府県庁は業務内容が広域で、やりがいをイメージするのが難しいと思います。実際、取引先は企業や国など、団体を相手にすることが多いです。そのため、自身がこなしている仕事がどのように社会の役に立っているかが把握しづらく、なかなかやりがいを感じることが難しいと思う職員が多くいるようです。しかし、裏を返せば市区町村の役場とは違いスケールの大きいプロジェクトにかかわることができます。そこにやりがいを見出せる職員は、仕事のモチベーション向上につながり、誇りを持って仕事に取り組むことができます。

福利厚生

公務員の待遇においては、福利厚生が充実しているとの印象があります。ここでは秋田県庁の福利厚生の一部を例に出して紹介します。まず、休暇は年間20日(採用年次は15日)の年次休暇とその他休暇制度があります。育児や様々な事情による休業制度もあり、療養や出産など欠勤した際の給与制度もあります。さらに、家賃の一部補助や、県内に社宅が整備されており、職員が自己の成長やキャリア形成等のために様々な研修が受けられます。全職員を対象とした定期的な定期健康診断や、人間ドック検診、脳ドック検診、婦人科検診、歯科検診、職員ストレス相談、インフルエンザ予防接種の費用助成などの内容があります。

例に出したのは秋田県庁の一部福利厚生ですが、どこの都道府県庁もそれほどの差はありません。

給料

気になる給料面ですが、一般行政職の平均基本給月額は346,470円です。

上記の金額はあくまで平均で、実際は配属先や自治体によって金額は異なります。ただ、給料が高い庁は東京や大阪など都会に集中しており、人口が密集している地域では、市役所のほうが都道府県庁よりも賃金が高い場合もあります。昇格、昇給によりもらえる給料も増加します。責任が重く、より複雑で困難な業務を担当するようになるともらえる給料も50万円を超えることもあります。

都道府県庁には一般市民がする手続きはほとんどなく、企業や団体を相手にする手続きが多いこと。また、各都道府県内の広範囲に亘って様々な仕事をしており、国と地方をつなぐパイプ役を担い、役所をまたぐ案件も担当していることが分かりました。市役所との大きな違いは、都道府県庁は団体を相手にする一方、市役所は個人を相手にする業務を主に行なっています。

都道府県庁はより良い地域作りのために色々やっている、言わばオールラウンダーです。市区町村の役所とは予算の規模が違うことから、よりスケールの大きい仕事を行ない、様々な職種の人たちが助け合いながら業務を遂行しています。

私たちが日々を安心して生活できるのも、都道府県庁が国や民間企業を相手に規模の大きな仕事を行なっているからなのです。一般市民が都道府県庁を訪れる機会はほとんどありませんが、裏方として都道府県民の生活を支えてくれているのは都道府県庁だということを覚えておきましょう。

※この記事は、2019年(令和元年)10月時点の情報に基づいて作成されています。

※当サイトは原則「リンクフリー」といたしております。

近くの公共施設を検索する

北海道・宮城・東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・福岡・その他の地域

ページの先頭へ戻る