ハローワークとは?求人サイトとの違い
国が運営する就職支援事業、ハローワーク(公共職業安定所)。民間が運営する求職・転職サイトもありますが、違いを知ることで自分に適した就職支援サービスを選ぶことができる場合も。様々な求職・転職サイトを併用しながら、就職活動を進めることもできます。
では、ハローワークがどんな施設なのか、利用の際のメリット・デメリットについてなど、ハローワークに関する情報を詳しく見ていきましょう。
ハローワークって何?
ハローワークは、正式には公共職業安定所と呼ばれる、国が運営する就職支援事業のことで、以前は職安とも呼ばれていました。ハローワークでは、国の機関だけでなく民間の企業を含め、幅広い就職先の紹介を受けることができます。
求職者のサービス利用は無料で、在職中・離職者・未経験者など、誰でも仕事を探すことが可能です。
民間が運営する求職・転職との比較
民間が運営する求職・転職サービスや派遣会社などと比較してみましょう。まず、運営者は上記で示した通り、ハローワークが国(厚生労働省)、民間は各企業となります。利用方法は、ハローワークに出向いて相談しながら職探しをすることもできますが、民間のようにweb上でも閲覧できるようになっています。年齢制限は条件として提示されているものもあるので、注意しましょう。求人数は、ハローワークが最も多く、順に派遣会社、求職・転職サービスと続きます。
共通しているのは、利用料金がかからない点です。利用するサービスによってその特徴が異なるため、次にご紹介していくそれぞれの違いを理解して自分に適したハローワークのサービス利用の仕方を考えてみて下さい。
ほぼ同じ?求職・転職サイトとの違い
ハローワークと企業が運営する求職・転職サイトは、ほぼ同じサービスを受けることが可能です。ただし、それぞれの違いに着目すると、両サービスの向き不向きが見えてきます。
求職・転職サイトの特徴
- 転職サービスで求人を選定するため比較的、案件の質が高い
- webやエージェントなど、在職中でも利用しやすいサービスが多い
- 企業の雰囲気など、内部の情報を得られる
- 求職者の属性(年齢・学歴・職歴など)次第で利用できないケースも
- 大手企業の募集は競争率が高い
求職・転職サイトは民間企業が運営していて、求職者の内定が決まると企業側からお金を受け取ります。そのため、求職者の属性によっては、利用できないサービスがあったり、逆に高待遇の案件を紹介してくれたりなど対応が異なるのが特徴です。
自分の属性に合わせたサービスを利用できれば、理想の就職先を探しやすいでしょう。企業への応募や面談・入社試験の日程管理などを無料で行なってくれるサービスも多く、在職中の方は仕事に支障が出ない範囲で転職活動を進めることが可能です。
派遣会社とハローワークの違い
ハローワークや求職・転職サイトの利用者は、入社が決まった企業と雇用契約を結びます。それに対し派遣会社は、派遣会社と求職者が雇用契約を結んだうえで、企業へ労働者を派遣するのが特徴です。
派遣会社の特徴
- 就職後も派遣会社からフォローを受けられる
- ジョブチェンジしやすい
- 業務に必要な技能・知識を事前に勉強できることも
- 仕事やキャリアの相談がしやすい
- 好条件の仕事が見つかりやすい
- 派遣される期間が決まっている場合がある
派遣会社とハローワークの最も大きな違いは、契約形態です。ハローワークは、企業と求職者の間で契約を結びます。派遣会社は、はじめに派遣会社と雇用契約を結び、その後仕事をする企業が決まると、派遣社員という形で企業に派遣されるのが特徴です。
派遣社員の雇用形態は有期雇用ですので、契約期間が終了したら、また新たな仕事先を探す必要があります。派遣社員は給与が高いケースが多いものの、同じ会社に長く勤めることはできません。
ハローワークは失業給付金の申請や職業訓練を受けられる
ハローワークは求職者と企業が雇用関係を結ぶための支援をする機関として、様々なサービスの提供を行なっています。就職先が決まるまでの、各種手当の審査・受理もハローワークの大切な役割です。
ハローワークで受けられる主なサービス
- 求人の紹介
- 雇用保険に関する手続き(失業給付金、失業認定など)
- 職業訓練・職業訓練受講給付金の手続き
- 学卒、障害者などの就職支援
- 企業面談や履歴書作成のサポート
- 事業主向けの各種助成金の手続き
退職後、一定期間仕事が見つからない場合は、失業手当の受給が可能です。これらの相談や申請はハローワークの窓口で行なうことができます。異業種へのジョブチェンジを考えている方は、職業訓練所で専門技術を学ぶための申請を行なうことも可能です。
ハローワークで仕事を探す「メリット・デメリット」
国が運営する就職支援サービスであるハローワークは、民間の就活サイトとは異なるポイントがいくつかあります。ハローワークを利用すべきかどうか悩んでいる就職希望の方は、メリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット
民間の就職支援サービスに比べ、ハローワークが優れている点も多くあります。地元で就職したい方や、幅広い求人情報を集めたい方は、ハローワークの利用を検討してみましょう。
求人広告の数が多い!
民間の就職支援サービスは、求人募集を行なう企業に多くの費用負担が発生するため、大企業や有名な企業が多く登録しています。それに対し、ハローワークは、個人の利用者だけでなく企業が求人情報を掲載するのも無料です。そのため、中小企業を中心に多くの求人情報が記載されています。
大手の就職・転職サイトに案件が少ない地方の仕事も、ハローワークならたくさん出てくる場合があります。地元での再就職を希望される方は、ぜひハローワークをチェックしてみましょう。
ハローワーク限定の求人も見つかる
ハローワークは、企業側の利用料が無料であるため、多くの中小企業が求人情報を掲載しています。中でも多いのが、地元の中小といった比較的規模の小さな企業です。こうした企業は人材育成に活用するなどして優れた技術力や人脈を持っているケースも多く、手に職を持ちたい方にもおすすめです。
大手企業にこだわらず就職先を探している方や、地元で就職したい方、Uターン・Iターン転職を考えている方は、ハローワークで理想的な就職先が見つかるかもしれません。
無料で講座を受けられる
ハローワークでは、就業支援の一環として様々な職業訓練講座を実施しています。CADや生産設備などの製造業に関する技術講習、英語や中国語などの語学学習、PC操作、プログラミングのITスキルなど、転職活動や業務において有利に働く資格試験の受講が可能です。
しかも、講座の受講料は基本的に無料。かかるとすれば、講義に使う教科書代や筆記用具くらいです。転職を機に、異業種へのキャリアチェンジやスキルアップを図りたい方は、職業訓練講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
デメリット
多くの求人情報を得られるハローワークですが、企業に関する情報を得にくいという欠点があります。業界や企業について詳しくない場合は、別途、情報収集を行ないましょう。
求人の絞り込みが難しい場合がある
求人情報が多い分、応募する求人の絞り込みには多少苦労するかもしれません。求人内容は多くの場合、企業側の人事部の担当者が作成しているケースが多く、「業務内容がよく分からない」「話を聞いてみたら書かれていた業務ではなかった」といったケースも考えられます。
就職・転職サイトは、企業側の要望を聞きながら求人情報を掲載します。それに対し、ハローワークは企業が提出した求人情報の掲載と求職者の推薦状を書くことが主な仕事です。求人内容までかかわっていないケースが多いため、自分で企業側に確認する必要があります。
少しでも、求人内容に疑問を感じることがあれば、事前に問合せておくことや、面談の際に気になる点をよく確認しておきましょう。
企業に関する情報は少なめ
企業が運営する求職・転職サイトの場合、転職サイトの担当者が企業の採用担当者とコネクションを持っていることも多いです。そのため、企業の内部事情や採用したい人物像、募集の経緯などを知っているケースがあります。
さらに、両者の関係が深い場合は、就職活動において有利に働くことも多いです。
一方、ハローワークの場合、求職者が閲覧できる情報がすべてというケースが多いです。国が運用しているため、個別の企業に肩入れすることはできません。そもそもハローワークは仲介するまでが仕事ですので、募集から面接・試験まですべて実力勝負になります。
そのため、気になった企業の社風や経営状況、風通しの良さなどは、インターネットや口コミなどから集める必要があります。
平日に足を運ぶ必要がある
ハローワークの営業時間は、土・日・祝日を除く、平日17時までとしているケースが多く、働きながらハローワークに通いたいという方は、やや利用しづらいかもしれません。
求人情報はホームページからでも見ることができるため、何度も通うのは厳しい方は、担当者に伝えてその場でハローワークカードを作成してもらいましょう。ハローワークカードがあればすべての求人情報にwebからアクセスすることが可能です。ただし、気になる求人先を見つけて応募する場合は、一度ハローワークに出向いたうえで、紹介状を発行してもらい応募する必要があります。
ハローワークを利用する条件は?
ハローワークで求職活動を行なう場合は、求職申込みが必要です。ハローワークで貰える「求職申込書」に住所や氏名の他、希望する業種や年収などを記入して、ハローワークに提出します。
申込書が受理され「ハローワークカード」を受け取ると、各種サービスの利用が可能になります。ハローワークカードの有効期限は、受理された日の翌々月の末日までです。期限が切れたら、何度でも更新することができます。
在職者や雇用保険に入っていない人も利用できる
ハローワークは、現在職に就いていない方はもちろん、在職者や雇用保険に入っていない方でも、登録・利用することが可能です。基本的にどなたでも職業相談や職業紹介が受けられるため、求職・転職サイトの登録条件を満たさなかった方は、ハローワークを使って就職活動を行ないましょう。
ハローワークを利用するポイント
在職中の方は、ハローワークに何度も通うのは大変なはず。そこで、ハローワークを最大限活用するために、あらかじめ専用ホームページから求人情報を集めておくのがおすすめです。
ホームページから求人情報のチェックが可能!
求人情報の閲覧だけなら、ハローワークインターネットサービスの「求人情報検索」から見ることが可能です。
ここでは、ハローワークで紹介しているほぼすべての求人が載っていますので、条件に合った求人をじっくりと探してみましょう。一部の情報は、登録者専用となっていて、ハローワークカードに書かれた求職番号を入力することで詳細を見ることができます。
在職中の方やハローワークが遠い方などは何度も通うのは大変ですから、インターネットを活用し気になる案件を絞り込んでおけば、就職活動がスムーズに進められます。
服装は私服や仕事着のままでも大丈夫
ハローワークに訪れる際は、私服や仕事着のままで大丈夫です。実際に、多くの利用者が私服ですので、企業面接のようにスーツで行く必要はありません。
ただし、スーツを着ていれば、ハローワーク担当者がその日のうちに面接をセッティングしてくれるケースもあります。ただし、そうは言っても書類の準備や気持ちの整理がついていないことも多いはず。せっかくの申し出ですが、断っても問題はありません。
そもそも、ハローワークの担当者は企業の採用担当者ではありませんから、あまり気張りせずに利用するようにしましょう。
現在お勤めの方は、会社とのトラブルに注意する
会社に勤めながら転職活動を行なうという方も多いでしょう。ハローワークや転職サイト側から、勤めている会社に利用していることを伝えることはありませんが、知人などを通して知られることも。
一部の企業では、辞めることを知った会社側から、パワハラや嫌がらせを受けるケースもあるようです。こういったケースは稀ではありますが、転職活動時は十分注意しておいたほうがいいでしょう。
理想の職場探しにハローワークを活用しよう
ハローワークは、就職活動や転職活動ツールのひとつです。特に、地方の中小企業などの案件を多く抱えているため、地元で就職先を探している方にとってはとても参考になるでしょう。
もちろん、ハローワーク以外の、企業が運営する求職・転職サイトと併用しても構いません。両者のメリットをうまく組み合わせながら、自分に合った企業探しを行なって下さい。
退職済みの方は、ハローワークを訪れた際に失業手当の申請や職業訓練の申請を行なうことも可能です。窓口では、希望先が定まっていない方や悩みを抱えた方でも相談に乗ってくれます。ぜひ、転職・就職活動時にはハローワークを上手に活用して下さい。
※この記事は、2019年(令和元年)12月時点の情報に基づいて作成されています。
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