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国税局と税務署の違いを知っていますか。どちらも税金を扱う業務を行なっている行政機関です。年末調整や確定申告などの申請で年に一度お世話になるイメージですが、実は他にも様々な業務を扱っています。こちらでは国税局と税務署がどのような組織なのか、管轄や業務の違いなどをご紹介します。

都築 葵と赤羽 恵
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国税局と税務署はどう違う?

国税局と税務署はどう違う?

国税局や税務署は国民から徴収する税金に関する業務を行なっている行政機関です。確定申告の時期に税務署に行って書類を提出したことのある方も多いのではないでしょうか。こちらでは国税局と税務署がどういう組織で、どのような業務を扱っているかなど徹底解説します。

国税局と税務署はどういう組織?

国税局と税務署はどういう組織?

国税局と税務署は国税庁の管理下で税金にかかわる業務を行なう行政機関です。組織としては国税庁の下に国税局、その下にある税務署という位置づけになります。国税局は沖縄国税事務所と合わせて全国に11局と1所、税務署は全国に524署あります。

国税局とは?

国税局は国税庁の指示のもと、税務署に対して税金の賦課や徴収業務において指導や監督を行なう機関です。指導や監督を行なうだけでなく、国税局も自ら大きな企業などに税務調査や税金に関する事件の調査、大口の税金滞納に対する滞納整理を行ないます。

国税局は税務の行政活動における地方の拠点として、国税庁と税務署の間を繋ぎ、税務署では管轄できない広い地域での賦課・徴収を行なう行政機関です。

税務署とは?

税務署は納税者に直接顔を合わせて業務を行なうことの多い、税務行政の最前線の機関です。国税庁や国税局の指導や監督をもとに、日本国内の税金賦課、徴収を行ないます。確定申告を行なうときや、開業届を出すなど一般の人々も利用する機会があります。

税務署には数多くの部署があり、それぞれ税に関する業務を行なっています。

総務課は税務署での総合的な事務を取り扱います。複数の部署にまたがる事務の調整、申告書や届出書の受付、税理士に関する制度の運営、情報の開示や請求、公開などの受付などの業務を行なっています。

税務広報広聴官は納税を行なう人々に対して税金の役割や納税の意義を認識してもらうように広報活動を行なっています。また、学校などで児童や生徒向けに税金に関する教育を行なうのも税務広報広聴官の大切な仕事です。

管理運営部門は税金の支払いに関する情報の管理を行なっています。管理運営部門は税務署に訪れた納税者に対して申告書や申請書を受付ける窓口です。また、納税証明書の発行や国税に関する制度や手続きの相談にも対応しています。

徴収部門は国税を滞納した納税者に対して、滞納処分や納付に関する相談を受付けています。

個人課税部門は個人で納める国税、所得税や個人事業主が支払う消費税などを扱っています。税金に関する相談や調査を行なうだけでなく、個人事業主に向けた税金知識の説明会や青色申告の研修などもこの部署の仕事です。

資産課税部門は財産を譲り渡したときに発生する相続税や贈与税、土地建物や株式等を譲渡したときに発生する所得税などについて担当します。これらの税金について個別に相談したいときはこちらの部署に相談してみましょう。

法人課税部門は法人にかかわる税金、法人税や法人が支払う消費税、印紙税や酒税、揮発油税などの税金を扱っています。企業からの税に関する相談や調査もこの部署が担当です。税務署によって酒税は酒類指導官という担当が置かれているところもあります。

税務署には多くの部署があります。相談などで税務署を訪れるときは目的に合った部署を訪ねてみましょう。

国税局や税務署でできる主な手続きとは

国税局や税務署でできる主な手続きとは

国税局や税務署ではどのような手続きをすることができるのでしょうか?こちらでは国税局や税務署でできる手続きをご紹介します。

確定申告の申請は1年の間で得た所得を税務署に申告して、支払う税金の金額を確定し、すでに支払った税金と合わせて調整します。確定申告は確定申告書を作成して税務署へ持ち込むか、郵送で提出することも可能。また、e-TAX(電子申告)を利用して申請することもできます。

また、税務署では納税証明書を発行することができます。納税証明書の内容は4つあり、納付すべき税の金額や、すでに納付した税金の金額、まだ収めていない税金の金額を証明する証明書。所得を証明する証明書。未納の税金が無いことを証明する証明書。期間中に税金を滞納したことがないという証明書などがあります。

個人事業の開業・廃業するとき

個人で事業を始めるときや、辞めるときにも税務署に申請が必要。新しく事業を始めて事業所得や、不動産所得、山林所得を得る場合は開業届を提出します。また、事業に使用している事務所や、事業所を新設したり増設したり移転したとき、また事業を廃業したときにも税務署に届け出が必要です。

事業の開始や廃業の際には、事実が発生してから1ヵ月以内に必要な情報が記入された「個人事業の開業・廃業届出書」を税務署に持参するか郵送して提出する必要があります。通常は8時30分~17時まで受付可能です。税務署の閉庁日は窓口が閉まっていますが、郵送や、税務署に設置してある時間外収受箱に投函することで提出できます。

所得税の青色申告を申請するとき

青色申告で確定申告書を作成する予定の方は、「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要です。青色申告で申告をする年の3月15日までに申告書に必要事項を記入して提出しましょう。なお、確定申告をする年の1月16日以降に新しく事業を開始したり不動産を貸し付けたりした場合は事業を開始した日に提出できます。

この他にも税務署では税に関する様々な申請手続きを行なっています。税に関してどういう届出手続きをすればいいか分からないときは、税務署に相談しましょう。また、税務署では税金の手続きや申請の他に、窓口で直接税金を納付することも可能です。

どのような税を取り扱っている?

どのような税を取り扱っている?

税務署では税に関する賦課や徴税業務を行なっています。税務署で取り扱う税は主に所得税、相続税、贈与税、法人税、消費税、酒税などがあります。

所得税は、個人の1年間すべての所得より所得の控除を引き、残った課税所得に対して決められた税額をかけて計算される税です。所得は大きく10種類に分類されていて、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得などがあります。

それぞれの所得から、差し引かれる控除には配偶者控除や扶養控除、社会保険料控除、基礎控除などがあります。税率は日本では所得が多くなるほど段階的に税率が高くなり、公平に税の負担が行なわれる超過累進税率です。

相続税は、亡くなった人が残った相続人に対して財産を譲ったときに課税される税金です。相続する財産はお金だけでなく土地や建物も含まれます。

贈与税は個人が財産を譲ったときに発生する税金です。贈与税は1年のうちに1人の人が譲り受けた財産の合計から110万円の基礎控除額を引いた残りに発生する税金。贈与税は個人からの財産の贈与で発生する税金で、もし企業などの法人から財産を譲り受けたときには所得税は発生します。

法人税は会社などの法人や公益法人、社団や特定の医療法人の所得に対して発生する税です。法人の資本金や所得の金額によって税率が変わります。

消費税は商品やサービスなどの取引に対して発生する税です。広く公平に課税することが目的の税ですが、生産や流通の流れで二重三重に消費税がかからないような仕組みになっているのが特徴。その性格上、消費税が発生しない商品やサービスもあります。

酒税とは、お酒にかかる税金です。お酒を4種類に分類して、アルコールの度数やその種類によってかかる税額も違います。種類の区分は、ビールや発泡酒などの発泡性酒類、清酒などの醸造酒類、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒類、合成清酒やリキュール、みりんなどの混成酒類です。

確定申告について

確定申告について

1年で得た所得を税務署に申告して、支払う税金の金額を確定するのが確定申告。申請締め切り間際の3月は全国各地の税務署が申請で訪れる多くの人で混雑します。地域によっては、税務署ではなく他に大きな会場を用意して確定申告を受付けるところも。こちらでは確定申告についてご紹介します。

確定申告とは?

確定申告とは国に納める税金を算出するために確定申告書を作成して税務署に提出することです。毎年1月1日から12月31日まで1年間に発生したすべての所得の金額や所得にかかる所得税や復興特別所得税を算出します。

提出された確定申告書は税務署の職員により源泉徴収や予定納税で納めた税金に過不足が無いかチェックされます。支払った税金が不足していれば追加で支払い、支払った税金が超過していれば払い戻しにより精算されるのです。

確定申告をしなければならない人とはどのような人なのでしょうか?例えば給与所得で年間収入が2,000万円を超える人。公的年金を受け取っている人が、雑所得の金額から所得控除を差し引いたあとに残額があるときも確定申告が必要です。

外国の企業に勤めていて、退職金などが源泉徴収されなかった場合も確定申告書を作成して提出しなければなりません。

他にも確定申告が必要なケースがいろいろあります。自分が確定申告をしなければいけないかどうか分からないときは電話でも相談できますので最寄りの税務署に問合せてみましょう。

確定申告はどうやって行なうの?

確定申告は定められた書類に所得などの情報を記入して直接提出したり、郵送で提出したりする方法があります。また、e-TAX(電子申告)を利用して確定申告書を作成しネットを使って提出することもできます。所得税の確定申告書を作る際はスマートフォンやタブレットの端末を使って作ることが可能。

確定申告書は、税の種類によって用紙が別れています。代表的なのは「所得税及び復興特別所得税」、「消費税等」、「贈与税」などがあります。また、事業や副業を行なっている方で、青色申告の申請をしている人は「青色申告決算書」の記入が必要になります。

いずれの書類も必要事項をすべて記入し、必要な書類や証明書を添付(申告書に貼り付け)し、まとめて税務署へ提出します。確定申告書の書き方が分からない方には書き方を教えてくれる窓口もあるので近くの税務署に問合せてみましょう。

確定申告の際は、毎回提出する人のマイナンバーと、本人が確認できる書類の写しの添付が必要です。マイナンバーカードがあれば本人確認と番号の確認が同時にできるので便利です。確定申告書に添付する書類へ身分証明書の原本を添付しないよう気を付けましょう。

こういうときはどうする?暮らしと税について

こういうときはどうする?暮らしと税について

こちらでは暮らしの中で税金が発生する状況や、税金についてご紹介します。

支払った税金が戻ってくる?!「還付申告」

「還付申告」は、確定申告をする必要がない人でも、納めすぎた税金があるときに確定申告をすることによって納めすぎた税金が還ってくる制度です。国税庁のホームページにある「確定申告コーナー」で画面に金額などを入力することで所得に対する税額が自動で計算されるので、納めた税が多かったか確認することができます。

給与所得などから源泉徴収を行なっている人は、次のような場合には還付申告をすることが可能。1年の途中で職場を退職して、年末調整をせずに源泉徴収金額が納めすぎになっている場合。一定の要件を満たしてマイホームを取得し、住宅ローンがある場合。災害や盗難によって資産に損害を受けた場合。1年の間に多額の医療費を支払った場合などです。

年金にも税金はかかる?

国民年金や厚生年金などの公的年金、企業年金にも発生する所得税。具体的には、年金の収入金額から公的年金等控除額を引いた金額を所得として計算。公的年金が支払われるときに5.105%をかけた金額が源泉徴収されます。

事故などで治療費や慰謝料を受け取ったとき

交通事故などで被害者が加害者より慰謝料や治療費、損害賠償金などを受け取ったときにはこれらの損害賠償金に税はかかりません。

ただし、その損害補償金に被害者の各種所得に関する必要経費などが入っていた場合、補填された損害補償金に対しては所得の収入金額となり課税されるので気を付けましょう。

※この記事は、2019年(令和元年)12月時点の情報に基づいて作成されています。

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