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中学を卒業して義務教育が修了すると高校へ進学するのが一般的ですが、どんな種類があるか知らないと選択肢が少なくなってしまいます。高校は次のステップを決めるために重要な過程となるため、将来を見据えて選ぶことが重要です。どんな高校があるのか詳しく見ていきましょう。

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高校のタイプ別の特徴や違いを解説!

高校のタイプ別の特徴や違いを解説!

高校とひと口に言っても、複数の種類があることをご存知ですか?日本では多様化する生徒のニーズに応えられるように、様々なタイプの高校が存在しています。そこで今回は、高校の基本についてまとめてみました。どんなところなのか、何を学べるのかなど、詳しくご紹介していきます。将来の選択肢を広げるためにもぜひ参考にしてみて下さい。

高校は中学卒業後の進路

高校は中学卒業後の進路

憲法では教育基本法第4条で義務教育について定められており、小学校から中学校までの9年間は義務教育の期間になります。義務教育が修了すると各自進路を選んだ上で高校を受験するのが一般的です。

高校に関係する制度の歴史

高校とはどんなところなのか、歴史を紐解いていきましょう。江戸時代には高等学校の母体となる藩校がありました。1871年(明治4年)に文部省を設置。1894年(明治27年)になると高等学校令により高等学校が創設されます。1918年(大正7年)に高等学校令が改正。高等科3年尋常科4年の7年生が原則と定められます。

1948年(昭和23年)になると、新制高等学校が発足。定時制通信制課程の単位制高等学校が導入されたのは、1988年(昭和63年)のことです。1989年(平成元年)には、定時制と通信制の修業年限が4年から3年に変更となりました。

1993年(平成5年)になると、単位制高等学校の制度が全日制課程にも拡大。1999年(平成11年)には中高一貫教育制度が導入されました。2004年(平成16年)に高等学校設置基準の全部改正を実施し、2010年(平成22年)には高等学校授業料無償化と就学支援金支給制度を導入しています。

2012年(平成24年)に、中高一貫教育高における単位数の上限を20から36単位に拡充。2015年(平成27年)になると、全日制と定時制課程の高等学校で遠隔教育が制度化されました。高等学校専攻科の修了者に対する大学編入学制度が創設されたのも2015年(平成27年)です。高校のあり方は、時代とともに変化していることがわかります。

中学校からの進学率は98.8%

高校進学が一般的になったのはいつからなのでしょうか?新制高等学校が発足して間もない1950年(昭和25年)の就学率は42.5%でした。この時点では半数以下の進学率だったことがわかります。1955年(昭和30年)になると進学率が半数を超え51.5%に。1960年(昭和35年)には57.7%、1965年(昭和40年)には70.7%、1970年(昭和45年)になると82.1%と進学率は急激に伸びていきました。

その後も上昇は続き、1974年(昭和49年)には90.8%と9割を突破。2018年(平成30年)には96.3%に増加し、通信制も含めた進学率は98.8%です。中学校卒業後には、ほとんどの人が進学を選んでいることがわかります。

高校はおもに全日制定時制通信制の3課程

高校はおもに全日制・定時制・通信制の3課程

2018年(平成30年)の学校数は高校全体で4.897校あり、全日制・定時制・通信制に分かれています。全体の84.1%に当たる4,730校が全日制です。定時制は639校で11.4%。通信制は4.5%の252校となっています。

高校で学べることや卒業に必要な教育課程は?

高校ではどんなことを学習できるのか、学科別の構成を見ていきましょう。半数以上の56.2%を占めるのが普通科、次に多い38.2%が専門学科、残りの5.6%は総合学科となっています。

専門的な知識や技術を学べるのが専門学科です。商業科、工業科、農業科、家庭科、福祉科、看護科、水産科、情報科、理数科、体育科、音楽科、美術科、外国語科、国際関係科など様々な学科があります。

高校の修業年限は全日制の課程が3年、定時制・通信制の課程は3年以上です。卒業に必要となる単位数や教育課程は学科によって異なります。全学科共通となるのは74単位以上。1単位時間を50分、35単位時間の授業を1単位として計算され、各学校が定めます。専門学科では、専門教科・科目から25単位以上です。

通学が困難な生徒に対応する遠隔教育

全日制課程や定時制課程の高校は通学によって教育を受ける前提となっています。一部、担当教諭が立ち会ったり教育課程において特例措置を活用したりする以外は、認められていません。

その一方で、時代の変化とともに少子化や過疎化は進化を続けているのが現実です。また、不登校生徒が毎年およそ60,000人存在。病気療養のため長期欠席している生徒も10,000人を超えており、通学によって教育を受けることを困難とする生徒への対応が必要でした。

そこでICT技術の発展に伴い導入されたのが、高校での遠隔教育です。2013年(平成25年)に閣議決定された「世界最先端IT 国家創造宣言」は、すべての国民がITに関する知識を身に付けるための教育を実施。遠隔教育ITの利活用によって、地理的制限や時間的制限を受けずに自由に学べる環境作りが可能です。

遠隔教育の原則は同時双方向型、特例のオンデマンド型は不登校と療養中の生徒も対象となります。単位の上限は76単位中36単位で、各科目の単位修得には一部の直接対面授業を実施。2015年(平成27年)4月から遠隔教育が正規授業として制度化され、2016年度(平成28年度)に24校で実施し単位認定まで至りました。質問機会を確保するなど、遠隔授業を効果的に行なえるよう配慮しています。

3課程の高校を比較

3課程の高校を比較

自分に合った高校を選ぶためには、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。ここからは、高校の3課程について詳しく見ていきましょう。2019年(令和元年)に文部科学省が発表した「高等学校教育の現状について」を元にご紹介します。

全日制高校とはどんなところ?

全日制の高校は、国立・公立・私立の3種類です。2018年度(平成30年)の学校数は合計で4,730校。公立が最も多い3,396校、次いで私立の1,319、国立は15校となっています。全日制高校は生徒数が全体の92.1%を占めているのが特徴。3,150,378人が全日制高校に進学しています。

全日制高校は、中学校と同じように毎週月~金曜日に通学し、朝から夕方まで6時間程度の授業を受けるのが一般的です。春休みや夏休み、冬休みなど長期休暇があります。学年制の学校がほとんどで、1年進学するためには条件を満たさなければなりません。進学できない場合は、同じ学年で学習をやり直します。

定時制高校とはどんなところ?

定時制の高校は、公立・私立の2種類です。2018年度(平成30年)の学校数は合計で639校。公立が612校、私立は27校となっています。そのうち、全定併設の学校数は合計で472校。公立が449校、私立は23校です。定時制高校の生徒数は1953年(昭和28年)にピークとなった以降は減少し、2018年(平成30年)は85,000人となっています。

定時制高校は、中学卒業後に働くなどの様々な理由から全日制の高校に進学できない場合に、高校教育を受けられるために創設されました。現代では、無職の生徒が半数を超えています。不登校経験やひとり親家庭、支援が必要な生徒が多いのが特徴です。学年制はクラス単位で授業を受け1年ずつ進学、単位制では科目ごとに生徒が異なり必要な単位数を修得すると卒業となります。

通信制高校とはどんなところ?

通信制の高校は、公立・私立の2種類です。2018年度(平成30年)の学校数は合計で252校。公立が78校、私立は174校となっています。独立校では、公立が7校、私立が103校。併置校では、公立が71校、私立も同じく71校です。通信制高校の生徒数は、1948年(昭和23年)の9,000人から上昇し、2018年(平成30年)は187,000人となっています。

通信制高校は、全日制や定時制の高校に進学できない場合に、通信の方法を用いて高校教育を受けられるために創設されました。不登校経験の割合が高くなっているのが特徴で、広域通信制(3以上の都道府県で生徒募集を行なう)では66.7%と特に高くなっています。レポート面接指導・テストによって単位を認定。単位の他に在籍期間や特別活動といった条件を満たすと卒業が認定されます。

高校と専門高校の違いとは?

高校と専門高校の違いとは?

中学卒業後の進路には高校以外にも専門高校があります。高校とはどのような違いがあるのでしょうか。専門学校の特徴をご紹介します。

職業にかかわる教育を受けられる

専門高校では、高校の専門学科と同じように、商業、工業、農業、水産、家庭、看護、福祉、情報など職業に関しての教育が行なわれています。2018年(平成30年)の生徒数は約590,000人。高校の生徒数全体の18.3%が通学しています。

職業人を多く育成するだけでなく、勤労観や職業観を身に付けたり、完成や創造性を養ったりする人間教育の場です。将来なりたい職業が明確になっている生徒にとって、必要な知識や技術を学べる学校となっています。

大学への進学率と学科別の進路状況

専門高校から大学へ進学することも可能です。職業学科の大学進学率は、平成に入るまで10%に満たない状況でした。2007年(平成19年)から20%台へと増加し、2018年(平成30年)には21.4%が大学へ進学しています。

学科別の進路を見ると、農業や水産、工業は半数以上が就職。看護は大学への進学が87.4%と高くなっているのが特徴的です。家庭や情報は、大学・専修学校や公共職業能力開発施設・就職の割合に大きな差はなく、様々な進路が選ばれています。

高校と高等専修学校の違いとは?

高校と高等専修学校の違いとは?

高校や専門高校の他に、もうひとつ高等専修学校があります。1976年(昭和51年)に新しい学校制度として創設されました。学校教育法第124条に定められている学校です。

高等専修学校とはどんなところ?

高等専修学校が担う役割は、実務面を重視した教育。多様化する生徒に対応しており、高校に並ぶ後期中等教育機関として評価されています。2018年度(平成30年)の学校数は3,183校で、生徒数は656,649人です。医療関係、文化・教育関係、衛生関係、工業関係、商業実務関係、教育・社会福祉関係、服飾・家政関係、農業関係といった分野があります。

修業年限は1~5年制まで様々なコースを設けていて、学科によって異なるのが特徴的。例えば、調理学校には1年制の他に3年制のコースを持つ学校もあります。准看護の場合は2年制、理美容学校では2年以上です。その他では3年制の学校が多く、大学入学資格を与えられている学校を卒業すると大学受験もできます。

また、不登校生など幅広く対応しているのも高等専修学校が持つ特徴のひとつ。学べる分野だけでなく、柔軟な制度を活用した教育を行なっています。学校の特色も様々で、不登校生を受け入れる学校や高校中途退学者を受け入れている学校も。不登校生のみを対象とした学校もあります。

高等専修学校で学べること

高等専修学校では具体的にどんなことを学べるのでしょうか。分野ごとの学科をご紹介していきます。医療分野では、看護や歯科衛生、歯科技工、臨床検査、診療放射線といった学科を設置。他にも、理学療法や作業療法、言語聴覚療法などを学ぶことも可能です。はり・きゅう・あんまマッサージ指圧や柔道整復も医療分野の学科に設置されています。

文化・教養分野では、デザインや音楽、外国語、演劇・映画、写真、インテリアデザインといったといった学科を設置。他にも、通訳・ガイドや公務員、社会体育などを学ぶことも可能です。衛生分野には、栄養や調理師、製菓、製パン、理容、美容、エステの学科があります。

工業分野では、情報処理やコンピュータグラフィックス、電気・電子、放送技術、無線・通信といった学科を設置。他にも、自動車整備、土木・建築などを学ぶことも可能です。商業実務分野には、経理・簿記や旅行・観光・ホテル、会計、経営、医療秘書といった学科を設置。他にも、流通ビジネス OA、ビジネス、福祉ビジネスなどの学科が設置されています。

教育・社会福祉分野では、保育や幼児教育、社会福祉、医療福祉、介護福祉、老人福祉、精神保健福祉などを学べる学科を設置。服飾・家政分野では、ファッションデザイン、ファッションビジネス、アパレルマーチャンダイジングを学ぶことが可能です。他にも、和洋裁や編み物・手芸、スタイリストなどの学科が設置。農業分野は、農業や園芸、畜産、造園、バイオテクノロジー、動物管理などの学科があります。

高等専修学校卒業後の進路に役立つ教育

高等専修学校は、実践的な職業教育を重視しているのが大きな特色です。講義をはじめ、実習や演習、企業内実習も実施されています。文部科学省が発表した2015年度(平成27年度)「職業実践専門課程の実務に関する調査研究」のデータを見ていきましょう。

実習や演習が半数以上の割合を占めているのは、工業分野、衛生分野、服飾・家政分野、文化・教養分野です。特に服飾・家政分野では、73.1%と高くなっています。また、教育・社会福祉分野や医療分野では、企業内実習が17.9%と働く現場で学ぶことが可能です。

※この記事は、2019年(令和元年)12月時点の情報に基づいて作成されています。

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