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宮﨑駿監督作品「天空の城ラピュタ」。1986年(昭和61年)に公開され、現在も不動の人気を誇る「スタジオジブリ」初期の名作です。アイルランドの風刺作家・ジョナサン・スウィフトの「ガリヴァー旅行記」に登場する天空の王国や、イギリスのウェールズ地方から着想を得た世界観、いきいきと物語を彩るキャラクターたち、男心をくすぐるメカニックなど、その魅力をまとめてご紹介します。

明見 マイコと深井 映一
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宮崎アニメ|天空の城 ラピュタ徹底解剖

宮崎アニメ|天空の城 ラピュタ徹底解剖

「天空の城ラピュタ」は、1985年(昭和60年)に設立された「スタジオジブリ」が、初めて制作した長編アニメーション映画。見習い機械工の少年・パズーと、空から降ってきた少女・シータが天空に浮かぶ伝説の島「ラピュタ」を目指す姿を描いた、壮大なスケールの冒険活劇です。

公開から30年以上のときを経ているにもかかわらず、決して色褪せぬ魅力を放ち続ける同作。その“面白さ”の根源を解き明かすために、今回は、キャラクター/メカニック&アイテム/舞台設定/作品に込められた思いなどを、徹底解剖してみました。

スタジオジブリ設立後、初の長編アニメーション作品

1986年(昭和61年)公開の宮﨑 駿監督作品「天空の城ラピュタ」。「風の谷のナウシカ」の制作を担当したスタジオ「トップクラフト」を前身に設立された「スタジオジブリ」が、初めて制作を担当した長編アニメーション作品です。

東映の配給により全国洋画系103館で公開されると、約77万人の動員を記録。配給収入は、約5.8億円となりました。その後のジブリ作品と比較すると少々控えめな数字ですが、東映の調べによる観客満足度は97.7%と、大好評を博したこの映画。

1986年(昭和61年)、「第41回 毎日映画コンクール」で大藤信郎賞を受賞した他、「第15回 ぴあテン 映画部門」や、「映画芸術 日本映画」のベストテンでは、それぞれ1位に輝きました。まさに、冒険活劇の金字塔として、不動の地位を確立した大名作です。

「天空の城ラピュタ」は、小学生を対象に企画されました。当時は、次第にアニメが高年齢向けになっていった時代でしたが、“心のふれあい”“献身”と言ったマンガ映画的要素は、子どものみならず、大人の心にも響くと、宮﨑監督は考えたのです。

この映画は原作が存在しない、宮﨑監督初のアニメオリジナル作品。産業革命期のヨーロッパやイギリスのウェールズ地方、風刺作家ジョナサン・スウィフトの「ガリヴァー旅行記」などから着想を得た、綿密にして雄大な架空世界での大冒険を描いています。

主人公は、ラピュタの実在を証明することを夢見る少年パズーと、飛行石のペンダントを首からさげた少女・シータの2人。空中海賊「ドーラ一家」を束ねるドーラや、メガネの奥に本性を隠した悪役・ムスカと言ったキャラクターたちも、主人公たちに負けず劣らずの魅力で物語を盛り上げます。

「ドーラ一家」の飛行船タイガーモス号や、はばたき飛行機フラップター、ラピュタで主を待つロボット兵など、手づくりのあたたかみを感じさせるメカニックにも注目です。ジブリ作品ではおなじみの久石 譲(ひさいし じょう)さんによる音楽や劇中歌も、色褪せない輝きを放っています。

というわけで今回は、「天空の城ラピュタ」の魅力を徹底解剖。「まだ観てない……」という方も、「もう1度観たい!」という方も、視聴前にぜひこの記事を読んでみて下さい。

あらすじ

政府の特務機関に捕らわれ、飛行船に乗せられた少女・シータ。特務機関の目的は、シータが亡き母から受け継いだ、謎の青い石を奪うことでした。そこへ突如襲撃をしかけたのが、同じくその石を狙う空中海賊「ドーラ一家」。混乱に乗じて逃げようとするシータですが、空中海賊に見つかった拍子に、飛行船から転落してしまいます。

石が放つ不思議な光に包まれながらゆっくり降下する彼女を救ったのは、鉱山で働く少年・パズーでした。シータが政府や空賊に追われる立場だと知ったパズーは、彼女を守りながら共に逃げることを選択します。

冒険家だったパズーの父は、天空に浮かぶ城、ラピュタをその目で見た人物。その遺志を継いでラピュタを見つけることが、パズーの夢でした。一方、シータはそこに住んでいた「ラピュタ人」の子孫です。

彼女が持つペンダントの石が伝説の「飛行石」だと知ったパズーは、ラピュタの存在を確信します。しかしその直後、2人は政府の軍隊に捕らわれてしまうのです。シータとパズーを待ち受ける運命とは……。

登場キャラクター

登場キャラクター

ジブリ作品はどれも登場キャラクターが細かく設定されています。そして、子どもたちに愛されるキャラクターへと劇中で変身していくのが特徴です。それは「ラピュタ」も同じ。その登場人物に迫りましょう。

パズー

スラッグ渓谷のはずれ、古い溶鉱炉を改造した小屋に住む少年。過去に両親と死別しており、鉱山の見習い機械工をしながら、明るく、たくましく生活しています。性格は、正義感が強くとても素直です。父親の遺志を継ぎ、自作のオーニソプター(はばたき飛行機)で、ラピュタを見つけることを夢見ています。

とにかく体が頑丈で、自称・親方のゲンコツより硬い石頭。空から降りてきたシータとの出会いから、飛行石を狙っていたドーラ一家の一員となり、ためらうことなく冒険の旅へ飛び出していきます。日の出と共にトランペットを吹き、飼っているハトに餌をやるのが日課です。

シータ

ゴンドアの谷に住み、飛行石を持つ少女。パズーと同じくらいの身長で、2本の三つ編みにしたヘアスタイルが特徴的です。ムスカの手でゴンドアの谷から連れ出される途中に、スラッグ渓谷上空で飛行船から落下。飛行石の不思議な力に助けられたのちに、自分と同じくみなし子のパズーと出会います。

優しく純粋ですが、見かけ以上に芯の強い性格の持ち主。タイガーモス号の台所では、料理の腕前をいかんなく発揮しました。

ラピュタ王族の末裔で、もうひとつの名前は「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」。「ウル」は「王」、「トエル」は「真」を指すラピュタ語で、「真のラピュタ王」を意味しています。母から受け継いだ飛行石のペンダントは、王位継承者の証し。本人はそれがラピュタを操るカギだと、知らされていませんでした。

ドーラ

空中海賊「ドーラ一家」の女首領で、年齢は50歳前後。亡き夫から受け継いだ飛行船・タイガーモス号とフラップターを駆り、大空を荒らし回っています。頭脳明晰かつ強欲、決断力に富み、配下の息子3人を追い抜く健脚の持ち主です。軍の情報にも精通しており、簡単に暗号を解読します。

当初は飛行石を追い求めていましたが、政府の動きなどからラピュタの存在を確信。そこに眠る財宝を手に入れることが目的となり、パズーとシータをタイガーモス号へ迎え入れます。頭の回転がゆっくりな3人の息子たちが悩みのタネです。

シャルル

「ドーラ一家」の長男で、年齢は30歳。豊かな髭をたくわえた大男で、3人兄弟の中では一番の力持ちです。いかつい顔をしていますが、陽気で人の良い性格

ルイ

25歳の次男坊で、ちょび髭を生やした顔が特長。女性には手が早く、一家の中で真っ先にシータの虜になりました。

アンリ

20歳の三男。3兄弟の中で唯一髭を生やしておらず、頬のそばかすが特長です。タイガーモス号の操縦を務めています。普段はあまり表に出ない、無口な性格

ハラ・モトロ

タイガーモス号の機関長。一家のメンバーから「じっちゃん」と呼ばれる、古参の部下です。「怒らせるとドーラより怖い」と、劇中でルイが話していますが、助手となったパズーに目をかける面倒見の良さを持ちます。

ムスカ

政府から派遣された特務機関の指揮官(大佐)。策謀に長けた野心家のエリートで、目的のためには手段を選びません。シータが知らない飛行石の秘密を熟知しており、ラピュタを復活させて地上を支配しようと画策しています。

中折れ式のリボルバー拳銃を愛用しており、離れた場所からシータのおさげ髪を打ち抜く腕前。ラピュタ王族の一支族「パロ家」の末裔であり、「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」の名前を継承しています。

モウロ将軍

ラピュタ探索の指揮を担当する軍人。無線通信をドーラに傍受されたり、ムスカに出し抜かれて主導権を奪われたりと、司令官としては頼りない面があります。

一方、作戦行動時は先陣に立つタイプで、部下からの信頼が厚い存在です。ラピュタを発見して上陸に成功しますが、ムスカの裏切りにより、多くの兵士と共に展望室から放り出されます。

ポムじい

廃坑内でパズーとシータのもとに現れた、鉱物の状態変化を「石たちの声」と呼ぶ老人。2人に飛行石の情報を提供し、廃坑の出口まで案内しました。

登場メカニック

登場メカニック

「天空の城ラピュタ」では、子どもの冒険心を駆り立てるような、そして心をくすぐる数々のメカニックも登場。その世界を紹介します。

海賊船 タイガーモス

空中海賊「ドーラ一家」が根城にしている強襲型飛行船。今は亡きドーラの夫が遺したもので、船体前方にせり出した操舵室や、最上部に設けられた見張り台など、ユニークな設計思想が特長的です。

左右に大きく張り出した主翼と尾翼により、飛行船とは思えない運動性能を発揮します。固有の武装は持ちませんが、腹部の格納庫に4台のフラップターを収納。船体は主に木と布で作られており、主柱や外装版を除くと金属部分が少ない構造です。全長/42m、最高速度/時速133km。

フラップター

ドーラの亡き夫が発明したはばたき飛行機海賊行為や空中移動の際に使用します。人工筋肉と電流の働きで羽を動かし、羽の角度変更や体重移動で上昇、下降、空中停止などのコントロールが可能です。

発電用エンジンを止めてバッテリーに切り替えても、最長で6分間、無音飛行できます。機体下部の引き込み式ブースター使用時は、最高時速182km。全長/2.04m、速度/時速111km(はばたき飛行時)。

空中戦艦 ゴリアテ

ラピュタ捜索のため、要塞ティディスに回航されてきた最新鋭の巨大空中戦艦で、360名の兵員を乗せています。多数の鉄塔や砲座に覆われており、“空飛ぶ要塞”と呼ぶのにふさわしい威圧的な外観です。

船体下部に吊り下げるような形で、3機のロケット艇を搭載。巨体のわりに船足が速く、最高速度は98ノット(時速181km)とフラップターに迫ります。全長/312m、全幅/84m、全高/82m。

ロケット艇

空中海賊への対抗策として政府が開発した中型飛行艇。劇中では、軍がシータとパズーを捉える際に使用されています。

ロボット兵

ラピュタ城内に配備されている、自律式のロボット。眼部中央に並んだ2つのランプは、会話装置とセンサーをかねており、飛行石を持つラピュタ人の命令に従います。劇中で、金属とも粘土ともつかないと表現されているボディの材質は、セラミックの一種。小銃や機関銃の連射にも耐える頑丈さを持ちますが、ゴリアテの砲撃によって破壊されました。

戦闘タイプのロボット兵は、胸部に搭載されたブースターと、両腕の突起物の間に伸ばした被膜で飛行可能。顔部にある大小2門の発射口から、すさまじい威力の光線兵器を発射します。

実はこのロボット兵は、宮﨑監督が脚本・演出を担当した「ルパン三世(新)」に登場するロボット“ラムダ”の発展形です。時計の部品のような顔を気に入っていたにも関わらず、ルパンでは十分に活かしきれなかったという反省から、再登場となりました。身長/3.44m、重量/238kg

オートモービル

「ドーラ一家」が地上で活動するために使用する自動車。かなり高価なもので、スラッグ渓谷では珍しい乗り物です。

ドーラの無線機

小型のポータブル無線機。この世界ではかなり先進的な技術の結晶です。情報収集が好きなドーラが重宝しているアイテム。

天空の城ラピュタ」の世界

「天空の城ラピュタ」の作品舞台のモデルは、19世紀後半、産業革命時のヨーロッパです。とは言え劇中では、魅力的な飛行マシンの数々が飛び交い、中盤以降は空中の浮き島ラピュタが物語の軸となるなど、空想の世界が入り混じったストーリーが展開されます。

制作前、宮﨑監督が企画書に記した舞台設定は「機械がまだ機械の楽しさを持つ時代、科学が必ずしも人間を不幸にするとはきまっていない頃、ちょっと西洋風だが何処か分からない国」というものでした。では、パズーやシータが冒険を繰り広げた世界そのもの、作品のディティールや背景に目を向けてみましょう。

スラッグ渓谷

物語の冒頭で、パズーが働いていた鉱山のある場所。かつては貴金属を大量に産出した優良鉱山でしたが、産業革命による機械化の影響を受け、掘りつくされてしまいました。それにより、付いた名前がスラッグ(鉱山の残りカス)です。産業革命の頃を作品背景とするにあたり、制作前に宮﨑監督は、イギリスのウェールズへ2週間のロケハンへ向かいました。

飛行石

空中のラピュタ帝国を支える強力な力を秘めた青色の結晶。その昔、ラピュタ人だけが、飛行石を結晶にする技術を持っていたとされています。700年前に地上に降りてきた、ラピュタ王族の末裔であるシータは、先祖代々伝わるペンダント型の飛行石を持っていましたが、その正体を知りません。しかし、シータが空中から落下した際には、体を宙に浮かせてその命を救いました。

その他にも、ラピュタ王家の血をひく者の言葉に反応し、効果を発揮するなど、飛行石には様々な力が……。劇中で、ラピュタの封印を解く「リテ・ラトバリタ・ウルス アリアロス・バル・ネトリール」や、有名な「バルス」と言った呪文が登場するシーンは大きな見どころです。

物語の重要なカギを握る飛行石は、絵物語作家・福島鉄次が1949年(昭和24年)に発表した「沙漠の魔王」から着想されました。持っていると空を飛べる宝石が、同作に登場するのです。宮﨑駿監督は、構図やメカニックデザインと言った点からも、福島鉄次の影響を受けていると言います。

「天空の城ラピュタ」の原点

「天空の城ラピュタ」は、宮﨑監督が原作・脚本を担当した作品です。監督が学生時代から考えていた作品他、制作前に企画に携わっていた「ラーマーヤナ」「NEMO/ニモ」と言った映画のプロジェクトで培ったイメージを物語の骨子としています。“古の機械文明”のモチーフは「ラーマーヤナ」がひとつの契機。

また、もともとは「NEMO/ニモ」で飛行機に乗った海賊や、ラピュタを出そうと考えていたそうで、宮﨑監督は「実は『天空の城ラピュタ』は「ニモ」で考えていたことが、ほとんどネタになっているんです」と語っています。

そもそも「ラピュタ」は、ジョナサン・スウィフト原作の「ガリヴァー旅行記」に登場する浮き島です。しかし、自作にその名を拝借しているからと言って、宮﨑監督が、同作に特別な思い入れがあったわけではありません。「空中を舞台に映画を作ろう」と思い立ち、島の名前を考えている際に、昔読んだ「ガリヴァー旅行記」を思い出したと言います。同作の版権がすでに切れていたことから、そのまま「ラピュタ」と名前の採用が決定したのです。

さらにシータやパズーの名前の由来にも迫りましょう。パズーは、学生時代に考えた船乗りの名前から。シータは、監督が大学生のときに創作した人形劇のヒロインの名前が由来となっています。

ラピュタの構造について

ラピュタの構造について

ラピュタ人が地上に降り立ってから、700年もの間、人知れず天空に浮き続けている「ラピュタ」。竜の巣と呼ばれる乱気流の雲に覆われ、外部からその姿を覗くことは容易ではありません。上部は緑豊かな城、下部は黒い半球体という外観。半球体の内部、ラピュタの中枢部には、巨大な飛行石の結晶が木の根に覆われ、天空の浮き島を支えています。その構造をさらに詳しく見ていきましょう。

ラピュタ底部からは、7本の石柱が突き出ており、赤熱すると巨大な光の玉を発射します。その様子はまるで破壊兵器のよう。また、半球体の内部には、大きなブロックが漂っており、それらを動かし組み替えることで、ラピュタの機能を起動、制御できます。

シータとパズーがはじめにたどり着いたのは、草木が生い茂る緑豊かな空中庭園でした。荒れ果てた庭園の奥には、森が広がっており、その中には“キツネリス”という動物が生息しています。こちらは映画「風の谷のナウシカ」で主人公ナウシカと行動を共にしていた動物です。「天空の城ラピュタ」にも特別出演しているので、ぜひ探してみて下さい。

加えて、庭園には小動物“ミノノハシ”も登場します。宮﨑監督が描いたミノノハシの絵コンテには「17世紀に滅亡した」との記述があり、それを見た制作スタッフは、実在していた動物と勘違い。監督の考えた想像上の生き物だということに気が付かず、本物のミノノハシの色を調べるため、図書館で資料を探したというエピソードが残っています。

音楽について

サウンドトラック、主題歌の制作を担当したのは、ジブリ映画では、おなじみと言える久石 譲さん。当初、「天空の城ラピュタ」は冒険活劇とのことで、作曲家としても活動していたロックミュージシャンの宇崎 竜童さんに制作を依頼する予定でした。しかし、結果的に、前作「風の谷のナウシカ」でも音楽制作を担った久石 譲さんに落ち着きます。

久石さんが制作にあたってイメージしていたのは、愛と夢と冒険を感じられるもの、メロディがきちっとしていて、子どもたちが聴いて心があたたかくなるような音楽です。「ナウシカ」と同様に、映画用の曲に取り掛かる前に、監督の伝えたイメージをもとにしたイメージアルバム(「空から降ってきた少女」)をレコーディングするなどの方法が採られました。

こちらはサウンドトラックに先行して制作されるものですが、同作の「パズーとシータ」が、映画にぴったりなことから、この曲のメロディが作中で一貫して使われることとなったのです。そして、「パズーとシータ」にサビを加え、歌詞を付けた楽曲が映画の主題歌「君をのせて」となりました。

作品に込められた思いとは

“愉快な血わき肉おどる古典的な冒険活劇”を目指した「天空の城ラピュタ」。前作「風の谷のナウシカ」は、高年齢層を対象としていましたが、この作品は小学生を対象の中心とした映画と、宮﨑監督は捉えていました。

この変化の要因は、劇場で「ナウシカ」の舞台挨拶に出演した際に、予想以上に小学生の観客が多かったという自身の経験によるもの。対象年齢が次第に上がっていく傾向は、アニメーションの未来につながらないと考えたのです。

そこで、「天空の城ラピュタ」を制作するうえで、「アニメーションとは子どものものである」との原点に立ち返り、アニメにとっての本来の観客層を見つめ直すという考えを念頭に置きました。しかしながら、大人の観客をまったく無視していたわけではありません。「真に子どものためのものは大人の鑑賞に十分に堪えるものなのである」と、「ラピュタ」の企画書に記しています。

そして、宮﨑監督曰く「相手への献身、友情、自ら信じるものへひたむきに進んでいく少年の熱意を、てらわずに、しかも今日の観客に通じる言葉で語ること」という強い意志のもと、パズーとシータ、勇敢な少年少女が活躍する冒険活劇がこの世に誕生。いまなお、愛される映画となりました。

これからも「天空の城ラピュタ」は、多くの人の心を揺さぶり続けるでしょう。胸に響く大名作を、ぜひ一度ご覧になってみて下さい。

※この記事は、2018年5月時点の情報に基づいて作成されています。

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