柔道場情報(春)

春に柔道場デビューを目指そう!女子柔道の人気の秘密



日本が誇る競技のひとつである柔道。オリンピックなどの世界大会では、男子柔道選手だけでなく、女子柔道選手の活躍も目立ちます。柔道は、競技として打ち込めるだけでなく護身術としても使えるため、女性からひそかに注目を集めている競技です。新しいことを始めたくなる春に、柔道場デビューしてみるのはいかがですか。

女子柔道の競技人口ってどのくらいいるの?

女子柔道の競技人口ってどのくらいいるの?

日本において女子柔道の競技人口は、全日本柔道連盟登録人口推移によると、2016年 (平成28年)の柔道連盟登録人口は指導者・役員を含めて158,963人となっています。そのうち、女子の人数は28,603人。全体の約18%と圧倒的に男子の人数が多いのが特徴。女子の人数の中での内訳は、未就学児が482人、小学生が8,981人、中学生が8,117人、高校生が4,359人、大学生が2,983人、社会人が1,984人、指導者・役員が1,697人です。近隣の柔道場や部活で柔道を習う小中学生の割合が最も多くなっています。

女子柔道の体重別階級について

柔道では、体重差が原因となるハンディキャップをなくすため、階級制度を採用。女子柔道の階級は、48kg以下の超軽量級、52kg以下の軽軽量級、57kg以下の軽量級、63kg以下の軽中量級、70kg以下の中量級、78kg以下の軽重量級、78kg超の重量級の7種類となります。例えば、軽量級に出るなら57kg以下の体重である必要があるため、59kgの場合は、63kg以下の軽重量級に出るか、2kg減量して軽量級に出るかのどちらかになるのです。五輪(柔道)へは各階級につき1名が出場可能。五輪(柔道)日本代表選手は、国際柔道連盟のランキングシステムによる出場資格を持つ選手の中から、1年間の大会結果と試合内容や国内ポイントシステムにより選考されます。また、協会委員会が最終決定を行ない、選考基準とされる大会は、世界柔道選手権大会やマスターズなどの国際大会、全日本選抜体重別選手権大会・講道館杯全日本体重別選手権大会などの国内大会です。

護身術としても使える柔道の技

対戦型のスポーツとしてのイメージが強い柔道ですが、単なる格闘技ではありません。本来柔道は「心身の力を最も有効に使う道」とされています。そして、攻撃防御の練習により身体や精神を鍛錬して柔術を得ることで、日常においても有効に心身を使えるようになることを目的としているのです。「柔よく剛を制す」ということわざのごとく、身体の小さい人でも自分より力や体格で勝る相手に勝つことができるとされている柔道。その技は、女性にとって身に付けておきたい護身術としても役立ちます。

例えば、暴漢に襲われ組みつかれた場合には、「背負い投げ」や「内股すかし」、「大外刈り」などの投げ技が効果的です。倒れた相手を押さえつける際は、「袈裟固め」などの抑込技、「逆十字絞」などの締め技も役立ちます。また、相手から突き飛ばされた際には、咄嗟に受け身を取ることも可能です。このように、いざというときに自身の助けになる柔道。護身術を身に付けようとして柔道場を訪ねたことが、女子柔道を始めるきっかけとなったという人もいます。

春から柔道場デビューする前にやっておきたいこと

春から柔道を始めてみたいと思ったとき、どんな準備をしておけばいいのでしょう。新たな学校に入学し部活動に柔道を選ぶ場合は、まず学校の柔道場の見学をしてみましょう。柔道部の雰囲気を知ったり、先輩から詳しい話を聞いたりすることができます。学校によっては、男子柔道部のみで女子柔道部がないケースもあるため、事前の確認が必要です。もしも女子柔道部がない場合は、習い事として柔道を始めるという方法もあります。

社会人で柔道を始める際は、まず近隣の柔道場について調べてみましょう。練習の日時や費用、チラシや看板などの写真からその柔道場の様子が分かるときもあります。小学生や中学生が対象で大人のクラスがない場合もあるので、よく確認するようにしましょう。

柔道を始めることになったら、柔道がどんなものかを知っておくとスムーズです。テレビアニメにもなった「YAWARA!」は、知っている人も多い女子柔道漫画。主人公の女の子が天才柔道家である祖父に反発しながら柔道の才能を開花させていくというストーリーです。その他、1996年に開催されたアトランタオリンピック女子柔道61kg級で、女子柔道初の金メダルを獲得した恵本裕子(えもと ゆうこ)さんの実体験を描いた「JJM女子柔道部物語」、昇段試験で黒帯を取った5人の少年たちが高校の入学式で再会し、今までなかった柔道部を作って全国大会を目指す「帯をギュッとね!」などの作品があります。どちらも高校生を舞台に展開する青春漫画、柔道デビューの前に読んでみてはいかがでしょう。

ロード中
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柔道選手にとっての春は、通称「春高」とも呼ばれる全国高等学校柔道選手権大会などの主要な大会が行なわれるシーズン。毎年4月から5月頃にはアジアナンバーワンの柔道選手を決定する「アジア柔道選手権大会」も開催され、柔道ファンにとっても観戦する楽しみが多い時期と言えるでしょう。柔道という競技の魅力はなんと言っても豪快な一本勝ちにありますが、柔道が世界的に普及したことで、最近は豪快な技よりもあくまで「勝利」にこだわってポイントを積み重ねる「守りの柔道」を好む選手も増えつつあります。主要大会の開催などで柔道の試合を目にする機会も増えるこの時期だからこそ、改めて柔道の技やルールについて紹介していきましょう。

柔道を楽しむための基本ルール

柔道を楽しむための基本ルール

柔道には他の競技と同じくいくつかのルールがあり、柔道場の畳のサイズや審判の数などが細かく規定されています。今回は春から柔道を始める人のために、オリンピックで採用されている国際ルールを中心に紹介しますが、柔道の国際ルールは年々改正が行なわれているため、最新のルールを確認しておきましょう。

実際に数年前までは柔道の判定は「一本」「技あり」「有効」「効果」という4種類が存在していました。しかし、2009年(平成21年)のルール改正で「効果」の判定がなくなり、2016年(平成28年)発表のルール改正では、2017年(平成29年)8~9月に開催される世界柔道選手権大会(ブダペスト)までを試験運用期間と定めて「有効」の判定をどうするのか検討されます。そういったルールの改正に合わせて選手たちは練習を重ねるのですが、頻繁にルール改正が行なわれると、今まで培ってきた試合運びが難しくなりかねません。では、現在の国際ルールはどうなっているのでしょうか。2017年(平成29年)から試験運用される判定とその基準を説明しましょう。

一本

試合者の一方が、相手を制しながら、大きなインパクトを伴って背が畳につくように、相当な強さと速さをもって投げたとき。大きなインパクトなく、ローリングした場合、「一本」とは認められない。もしくは、寝技で20秒押さえ込んだ場合、また、寝技や関節技及び絞め技などで相手が降参をした場合に一本となる。

なお、「技あり」の判定2回で合わせ技として一本の扱いになる「技あり、合せて一本」は廃止されます。

技あり

相手を制しながら投げて、「一本」の条件となる・背中を大きく畳につける・強さ・速さのいずれかひとつが部分的に欠けた場合や、寝技で10秒押さえ込んだ場合に技ありとなります。

禁止事項と罰則

禁止事項は「軽微な違反(指導)」と「重大な違反(反則負け)」に分類。「軽微な違反」には「指導」の罰則が与えられ、「重大な違反」は直接「反則負け」となります。試合中に、2回の「指導」受けたあと、3回目の「軽微な違反」は「反則負け」となります。

柔道の技の種類

柔道は「柔よく剛を制す」ことが基本であり、技や体の使い方の上達によって体の大小に関係なく小さな者が大きな者を制することができる点が魅力のひとつ。有名な柔道技は「背負い投げ」「大外刈り」「巴投げ」などですが、実は講道館柔道によると柔道の技は投技が67本、固技が29本の合計96本もあることはご存知でしょうか。

なお、この96本の中には横捨身技の「河津掛(かわづがけ)」や「蟹挟(かにばさみ)」、絞技の「胴絞(どうじめ)」、関節技の「足がらみ」などの禁止技も含まれており、なぜ上記の技が禁止に至ったかというと、それぞれ後頭部や関節及び靭帯を負傷する恐れがある他、柔道場で大きな怪我をするリスクが高いからです。

柔道の審判になるには?

柔道は審判の判断で勝敗を決める競技であるために、過去にはオリンピックなどの大きな国際大会でも誤審が問題になったことがありました。有名な誤審は2000年(平成12年)のシドニーオリンピックにおける篠原信一選手の決勝戦で、誤審によって一本が認められずに金メダルを逃したこの試合は「世紀の大誤審」と呼ばれています。実際にこの誤審がきっかけとなって柔道場で行なわれる試合にもビデオ判定が導入された他、ジュリー制度と呼ばれる審判員の監督役が設けられるようになったことは記憶に新しいかもしれません。

では、柔道の審判になるにはどのような資格が必要なのでしょうか。「全日本柔道連盟公式審判員規定」によると、柔道の審判はA、B、Cと3つにランク分けされたライセンスがあり、AとBライセンスには実技に加えて筆記試験も実施されます。なお、Aライセンスは全日本柔道連盟が主催及び主管する全国大会の審判員資格で、30歳以上で柔道経験が15年以上、6段以上などの受験資格が求められます。

また、Bライセンスは地区柔道連盟が主催及び主観する大会の審判員資格で、27歳以上で柔道経験12年以上、4段以上であることが受験資格であり、Cライセンスは20歳以上で有段者であること。かつ都道府県において指導者登録をした者であることなどが決められています。

春のタイミングで資格取得を考えている人は、覚えておくと良いでしょう。


オリンピックなどでは「日本のお家芸」と言われている種目が柔道ですが、昨今ではフランスなどヨーロッパをはじめ世界各国でも競技人口が増えています。

日本においても柔道は柔術だけでなく礼儀が身に付くとされ、特に男児の習い事で高い人気を誇っています。この春に子どもに始めさせる新たな習い事として柔道を選択するご家庭も多いのではないでしょうか。

春の全国柔道選手権大会

春の全国柔道選手権大会

子どものころに柔道場へ通ったことをきっかけに、その後、中学校や高校でのクラブ活動で柔道に取り組む生徒はたくさんいます。そんな高校生柔道選手が目指す大会のひとつが、毎年3月下旬に東京の日本武道館で開催されている全国高等学校柔道選手権大会です。通称「春の武道館」または「春高」と呼ばれており、2016年(平成28年)で38回目を迎える歴史あるこの大会では男子、女子ともに個人と団体で試合が行なわれ、その模様はNHK BS1で録画中継もされているので、TVで観戦したことがある人も多いのではないでしょうか。

柔道選手にとってのこの大会は、インターハイや金鷲旗全国高等学校柔道大会に並ぶ高校柔道3大大会のひとつでもあり、団体戦優勝校には内閣総理大臣杯が授与されるのも特徴です。また、過去にオリンピックや世界選手権でメダルを獲得した井上康生さんや田村亮子さん、福見友子さんなどもこの大会で優勝経験があることから、将来的に日本を代表する柔道選手になるための試金石となる大会であると言えます。

試合は男子、女子ともに個人戦が体重別と無差別級で行なわれ、団体戦の場合、男子は5人制の勝ち抜き方式、女子は体重別の3人制で点取り方式が採用されています。

柔道の歴史

日本が発祥で現在は世界中で愛好家が多い柔道ですが、柔道の中でも世界的に普及し、オリンピック種目にもなっているのが1882年(明治15年)に嘉納治五郎が創始した「日本伝講館柔道」です。

柔道は投げ技、固め技、当身技を主体とする武道であり、オリンピックには1932年(昭和7年)のロサンゼルスオリンピックで公開競技として登場し、1964年(昭和39年)の東京オリンピックで正式種目となりました。

学校教育でも男子の体育で柔道が取り入れられ、ほとんどの中学校や高校には柔道部があるのはよく知られていますが、日本の警察学校においても柔道(または剣道。または女性のみ合気道)は必須科目となっているのをご存知でしょうか。警察学校では、入学時に無段者の場合、在校中に初段を取ることが義務付けられています。

柔道は民間の柔道場の他、企業の実業団活動でも盛んに行なわれ、柔道がオリンピック種目となって以来、実業団による選手育成により力が入れられており、多くの柔道選手が実業団に所属しています。

このようにオリンピック種目になったことから世界に普及した柔道ですが、2007年(平成19年)には国際柔道連盟の加盟国・地域も199ヵ国となり、特にヨーロッパ、ロシア、ブラジルでの人気が高いとされています。なかでもフランスの登録競技人口は50万人を突破し、この数字は日本の全日本柔道連盟への登録競技人口である20万人を上回っています。

黒帯は世界に通用する単語

柔道の熟練度を示す「段」ですが、これは数字の大きい級位から始まり、上達につれて数字の小さな級位となり、初段の上はまた数字の大きな段位になっていきます。初段が黒帯というのは世間的にもよく知られていますが、「クロオビ」は今や英語圏でも通用する単語となっており、このことからも柔道が世界的に認知され普及している競技であることが分かります。

柔道は、その名に「道」と付いていることからも分かるよう、単純に技だけを学ぶ競技ではありません。礼儀作法や精神性などが柔術と共に身に付き、大抵どの市町村にも街の柔道場があるため、比較的始めやすい習い事としても人気を得ています。


桜の花が咲く頃になると、柔道のビッグタイトルが開催されます。また、有名選手を目指して、柔道を始める人にとっても入門者の多い春(特に4S月)は良いタイミングとなります。

男子と女子の柔道選手権

男子と女子の柔道選手権

男子柔道の大会には、毎年4月29日に開催される全日本柔道選手権があり、無差別級の日本一を決めます。この大会は、男子の柔道選手にとって、オリンピック、世界選手権とともに柔道三冠のひとつに数えられ、優勝者には天皇杯が授与されます。柔道の祖・嘉納治五郎が没して10年後の1948年から開催され、全国の柔道家が一堂に会する大会として、毎回大きな注目を浴びます。1964年までは国技館や東京体育館で開かれていましたが、1965年以降は日本武道館で開催されており、オリンピック、世界柔道選手権の開催年は、代表選考会もかねています。これまでの優勝回数は、山下泰裕の9回が最高で、同時に9連覇を達成しています。

また、女子柔道の大会には皇后盃全日本女子柔道選手権があり、男子と同様に無差別級の日本一を決め、優勝者には皇后杯が贈られます。1986年から始まったこの大会は、2005年まで名古屋市で開催されていましたが、2006・2007年は東京、2008年以降は横浜市で開かれています。オリンピック、世界柔道選手権の開催年は、代表選考会もかねています。これまでの優勝最高数は、塚田真希の9回で、同時に9連覇を達成しています。

町道場に入門

町道場に入門

「中学まで柔道部に入っていたが、進学した高校に柔道部がない」、あるいは「段を取る前に学校を卒業してしまい、何とか段を取りたい」という人は、町道場で柔道を続ける方法があります。春はいろいろな理由で町道場の入門者が増える季節です。小さな子どももいれば、成人になった人など、男女問わず、柔道を習うために町道場を訪れます。町道場では、幼児や小学生を中心に教えているところもあれば、高校生や大学生、一般人の練習の場としているところなど、様々です。原則的に年齢制限などはないので、成人のビギナーでも入門することは可能です。「子どもが柔道をやっていて、自分もやりたくなった」と言うお父さんもいます。まずは入門したいことを館長や道場主に伝えてみましょう。ほとんどの道場では見学が可能なので、練習内容を見学するだけでも良いでしょう。

入門が許されれば、柔道経験の有無によって練習内容が異なります。ビギナーの場合は、まず「礼に始まり礼に終わる」と言う柔道の精神をしっかり習い、受け身や技など実践はそのあとからになります。特に子どもの場合は、小さい頃から礼儀作法を身に付けたり、集中力や相手を思いやる心を育てたりすることができ、大人になったときにたくましい精神力が身に付いてきます。柔道経験がある人は、その道場の指導法にしたがって、練習を繰り返します。

入門に際してビギナーの場合は柔道着を用意する必要がありますが、柔道は柔道着さえあれば練習ができるので、他のスポーツと違って初期費用が安く済みますし、追加費用も昇級・昇段試験にかかる程度です。

これから柔道を始めたい人は、ぜひ近くの町道場を訪れてみましょう。