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多くの人に利用されている路線バスや高速バス。屋根が付いていたり囲いがあったり、地域や運行会社によって様々なバス停があります。都心のバス停には便利なシステムが導入されていることも。バス停の運用や構造などについて詳しくご紹介します。

乗川 哲男と乗川 道子
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バス停はどうやって作るの?徹底解説!

バス停はどうやって作るの?徹底解説!

公共交通機関であるバス。自家用車がなくても、駅や病院などのスポットに連れて行ってくれて便利な交通機関。町中にはたくさんの停留所がありますが、バス停はどうやって設置されているのでしょうか?今回はバス停についてご紹介します。

意外と知らないバス停の基礎知識

意外と知らないバス停の基礎知識

路線バスは乗客が利用しやすいように、たくさんのバス停が設置されています。複数の会社が運行していて、バス停の種類も様々です。バス停はどんな作りになっているか基礎的な知識を学びましょう。

バス停を設置する5つのポイント

バス停を設置する場所の選定には様々な注意点があります。乗り降りがスムーズにできる場所に設置されていないと、運行にも影響が出てしまうため、実質的には遵守事項とも言えます。では、どんな所なら安全なのでしょうか。ポイントごとにご紹介します。

1.車道を走る一般車両の通行を妨げない

車の流れが速い道路を走る路線や交通量が多い路線の場合、バスの専用停車スペースである「バスベイ」を設置します。バスがぴったり寄せて平行に停車できるので、お年寄りや身体が不自由な方でも乗り降りしやすいのが特長です。

2.歩行者の通行を妨げない

バス停は歩道にあるので、歩行者の安全を確保することが重要です。道路の敷地内にバス停を設置する場合は、上屋やベンチも含めた有効幅員を基準値以上確保しなくてはなりません。

3.バス停自体の安全性

バス停の本体や上屋、ベンチが転倒したり落下したりすると大変危険です。バス停や附帯施設をしっかり固定しなければなりません。また、衝撃を受けても壊れにくい強度も必要です。

4.乗客が安全に乗り降りできる作り

バスは車高があるため、歩道を高くして乗りやすくなっている場所にバス停を設置します。舗装するときは滑りにくい素材を使用するのもポイント。また、ガードレールを設ける場合は、保護される部分と開かれた場所を作るようにします。

5.バスを移動しやすい

バス停を設置する場所は、バスの移動を円滑にできるのが理想的。縁石近くに寄せやすいだけでなく、スムーズに発進できる構造が求められます。

バス停の構造と形状

バス停は、本体と附帯施設で構成されています。バス停名称表示や時刻表、支柱、台座がバス停本体です。支柱が1本の「だるま型」や楕円状に2本の支柱を立てた「鉄製式」、バス停全体に情報を掲示した「しらゆり型」といった形状があります。

他に、内側に照明を備えた「箱形あんどん型」や、側面にポスター状の広告が入った「上屋一体型」も。都市部には、液晶パネルが用いられた「液晶情報板一体型」のバス停が設置されています。

おもなバス停の附帯施設は、ベンチや上屋、風除け、囲いです。路線図や系統、運賃を表示したり、GPSで現在地や所要時間を知らせるバスロケーションシステムを導入したりと、情報を提供しているバス停もあります。

地域によっては小屋状の待合が設置されているバス停も。ターミナルのように大きなバス停になると、自動販売機やゴミ箱、コインロッカー、トイレ、情報案内の電光掲示板も整備されています。

バス停で提供される情報

停留所の名称や時刻表など、バスを利用するときに必要な情報はバス停に表示されています。バスは道路事情によって時刻表通りに運行できないことが少なくありません。東京都の都営バスのように、バスロケーションシステムを使って情報を提供しているバス停も。いくつ前のバス停に到着しているか接近情報が表示されます。

また国土交通省では、日本人旅行者や日本を訪れる外国人などすべての人々が、簡単にバスを利用できるようにガイドラインを策定。見知らぬ土地や多くの路線が運行されている場所で、どのバスに乗ればいいか分かりやすくするために使われているのがナンバリングです。

アルファベットや数字を組み合わせたナンバーを設定し、バス車両やバス停に表示することで利便性を高めています。例えば千葉県を走行する松戸新京成バスでは、社名を略した「MS(Matsudo Shinkeisei)」に3桁の数字を組み合わせたナンバリングを導入。2017年(平成29年)から、路線内の全バス停に掲示されています。

バス停を設置するためのルール

バス停を設置するためのルール

バス停をどこに設置するかは、地域の特徴や道路の状況によって選定されています。また、法令にもバス停の設置場所についての規定があり、遵守しなければなりません。バス停を設置するルールについて詳しくご紹介します。

バス停に関わる様々な法律や基準

バス停を移動したり新しく設置したりするときは、車道部と歩道部の安全で円滑な交通を確保するためのルールを守らなければなりません。

バス停に関する法律や基準には、国によるものと県によるものがあります。法令である道路交通法や政令である道路交通法令、省令である道路交通法施行規則は国によるものです。県では、おもにまちづくりの条例を定めています。

バス停は道路の敷地外に設置されるのが原則です。敷地内に設置する場合は道路占用となるため、道路管理者の許可が必要となります。歩行者用に2m以上の幅を確保。ベンチを附帯する場合は1mの幅を加算します。

また、バス停の設置には道路の占有許可や使用許可を得なければなりません。道路交通法ではバス停の設置場所に対する規制条文はありませんが、駐停車禁止場所への設置を制限して運用されるのが一般的です。

例えば岐阜県警では、2車線以上ある交差点では右折後にバス停を設けるのが基準。交差点から30m以上の距離を取り安全性を高めています。横断歩道では手前から30m以上、横断歩道がない道路では外側支端から10m以上の距離が必要です。

他にも、カーブにバス停を設置するときは視距離150mを確保する、坂道の頂上付近の場合は3車線以上あり停車帯を設けることが基準となっています。踏切や橋梁、路面電車についても必要な距離を守ってバス停を設置しなければなりません。

バス停に屋根を付けるための条件

天気が悪いときや日差しが強くて暑いときにバスを待つ環境を考慮すると、利用者にとってバス停の上に屋根があるのが理想的です。バス停に上屋を附帯するためには条件が整っていなければなりません。

千葉県千葉市の道路占有許可基準では、上屋の設置は歩道の幅を2m以上確保できる場所と指定されています。自転車歩行者道では3m以上、自転車歩行者占有道路では4m以上の確保が必要。交通量が多いと、さらに加算されます。高さは路面から2m以下が原則となっています。

上屋の構造や色は、信号機や道路標識の効用を妨げないのがルール。必要であれば照明設備を設けますが、装飾を目的とした電気施設を設置してはいけません。壁面の幅や高さは上屋を超えてはならず、数は3面以内。広告物についても個別基準が定められています。

また、寒冷地や積雪地では上屋を設置するときに積雪荷重を考慮するのが重要なポイント。風や積雪の状況を留意した構造にしなければなりません。積雪時には除雪作業への対応も必要となります。

バス停が設置されるまでの流れ

バス停が設置されるまでの流れ

公共の場所にあるバス停は利用者から利便性が求められます。例えば、住宅地の近くにあるバス停の間隔が離れている場合は、新しく増設できたら便利です。新しいバス停は、どのような経緯で設置されているのでしょうか。

自治体によるバス停設置の働きかけからスタート

バス停を新設するきっかけは、地域住民による要望です。自治会や町内会の役員会などで、バス停の設置が必要だと意見がまとまったら、市区町村の自治体担当者に提案します。必要性があることが認められても、すぐにバス停を新設できるとは限りません。

市区町村の自治体担当者は、関係するバス運行事業者と道路管理者、交通管理者である警察へバス停設置の相談をします。バス停の設置が可能かどうかを判断するためには、関係者と自治体や町内会の代表者による現場確認も必要です。

安全性を確保できるか、ルールに従って協議します。バス停が設置される周辺住民への調整も重要なポイント。例えばプライバシーを守るために上屋を付けて視界を遮るなど、住民に納得してもらえる提案をして承諾を得なければなりません。

現場確認と個別調整が済んだら関係者の最終承認を受け、バス運行事業者に許可を申請します。他にも、道路管理者と交通管理者それぞれの対応が必要です。すべての手続きが終わったらバス停が設置されます。

バス停を作るためにかかる費用

バス停は公共の場所に設置されますが、無料で作ることはできません。工事が行なわれるため費用がかかります。歩道へ支柱を埋め込んだり舗装をしたり、路面表示の変更をするなど、大掛かりな工事をしなくてはいけない場合も。

場所によっては、電線の引き込み工事やバスベイの設置工事も行なわれます。ガードパイプや植栽があれば撤去しなければなりません。歩道を高くしたり段差を解消したり、バス停設置のためには多くの手間がかかるのです。

また、バス停が新しく増えることで、時刻表や路線図なども変更されます。車内で流れる案内放送や電光掲示にも新しい情報を追加しなければならず、路線全体での調整が必要です。バス停を設置するには手間もお金もかかるため計画的に進めなくてはなりません。

バス停本体だけでも3~9万円かかるケースが多く、ベンチも設置するとさらに1基あたり8~15万円の費用がプラスされます。設置のために必要な整備工事を加えるとさらに金額が膨らむのは必至です。

例えば、三重県でコミュニティバスがルート変更を行なった際の見積もりでは、運行系統の追加や車内方法の変更、バス停新設の附帯費用で77万円かかる試算となっています。

バス停に求められること

バス停に求められること

バスは居住地や行き慣れた場所で利用するだけでなく、初めて訪れた土地でも利用することが多い交通手段のひとつです。飛行機や電車を降りたあとに、バスの乗り方が分からなかった経験はありませんか?バス停には利用しやすさが求められています。

※この記事は、2019年(令和元年)12月時点の情報に基づいて作成されています。

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