フェリーはどんな乗り物?魅力や疑問解説
フェリーといえば、豪華クルーズを連想する方が多いのではないでしょうか?1万円台から船旅を楽しめるプランも見つかるなど、実は結構リーズナブルに楽しむことができるのがフェリーの魅力でもあります。こちらの記事では、「フェリーってどんな船なの?」など、馴染みのない方でも理解できるように詳しく解説しています。この記事を読み終わる頃には、フェリーの船旅に興味が湧いてくるはず。おすすめのフェリーターミナルや旅行先もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
フェリーとは?
島への移動やクルーズに利用されるフェリー。英語で「ferry」と書きますが、日本語では渡船の意味も含まれます。フェリーとはどんな船かについて、詳しくご紹介します。
フェリーの定義
船舶のうち、河川、海上などで定期的に輸送を行なう船を渡船と呼びます。そのなかでもフェリーとは、人や物を輸送する船のこと。さらに、国土交通省海事局では、フェリーを以下のように2種類に分類しています。
- 中距離フェリー
- 長距離フェリー
フェリーのうち、航続距離が300km以上の船を長距離フェリー、100~300km未満を中距離フェリーとし、いずれも陸上輸送のバイパス的な役割を果たす船舶と定義しています。
船舶とフェリーの違い
船といっても、一般商船や観光船、輸送船、釣り船など、様々な種類の船舶に分かれています。
フェリーと一般商船の違いを見ると、フェリーは「旅客船としての安全性や、快適性」、「ロールオン・ロールオフ貨物船(RORO船)としての輸送効率と安全性」が重要視される船舶です。
ロールオン・ロールオフ貨物船とは、車やトラックなどを自走したまま積み込める貨物船です。フェリーは、一般的には「乗客と車の両方を運べる船」と位置づけられています。
フェリーの魅力
フェリーを利用すれば、船旅ならではの楽しみや魅力を感じられるでしょう。飛行機や車移動ではなく、あえて船旅を選びたくなる、フェリーの魅力についてご紹介します。
移動時間の節約
フェリーは20ノット(時速約36km)ほどで進むため、一見すると目的地まで時間がかかると思う方も多いでしょう。
ですが、フェリーが向かう離島や地方の港は交通網が充実しておらず、飛行機や電車など他の交通手段で向かうと、フェリー以上に時間がかかるケースもあります。
長距離の夜行便なら、寝ている間に目的地に向かい翌朝には着いている、というのも魅力のひとつです。
安価に旅ができる
フェリーは、コストパフォーマンスの良さも魅力です。
さらに、自分の車を積むことができ、宿泊設備も備えています。高速道路やガソリン代、宿泊費などを考えると、フェリーによる移動の方が安いケースも多いはず。
船内の食事や映画鑑賞など、船内の設備が無料で利用できるフェリーもあり、リーズナブルにかつ楽しめるのも船旅の魅力です。
小さな子供も家族旅行を楽しめる
飛行機や新幹線、バスなど交通機関の多くは、小さい子供を連れていると気が引けることもあるでしょう。どれもスペースが狭く、子供が泣いて声を上げると周囲に迷惑がかかってしまうためです。
フェリーはある程度広いスペースが確保されているため、もし子供が泣いても周囲の迷惑にならないところまで移動することができます。
小さいお子さんのいる家庭は、フェリーで気兼ねなく家族旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
まるで修学旅行?非日常感を味わえる
フェリーでの船旅は、いつもとは異なる非日常感も魅力のひとつです。
長距離フェリーの場合は、10時間以上かかることもあるため、船内にはベッドの他大浴場やジム、レストランなど様々な設備が備わっています。
友達同士でフェリーを使えば、ベッドで会話を楽しむ、トランプをしながら時間をつぶすなど、まるで修学旅行のような雰囲気が楽しめそうです。
また、カギを掛けられる個室もあるなど、女子旅でも安心して楽しめる工夫がされています。
海から見る陸地は絶景
船旅では、普段とは違う海から陸地を眺める逆の視点が楽しめます。
普段住んでいる街や見慣れている風景でも、海から見ると全く違う見え方に感じるでしょう。
夜になると真っ暗な海に街明かりが反射して、より幻想的な風景が楽しめます。SNSなどを楽しむ方は、絵になる風景が撮影できるのでおすすめです。
フェリーターミナルってどんなところ?
フェリーターミナルは、フェリーなどの中型・大型の客船に乗り降りするための施設です。小型客船のための港は、客船ターミナルや船着き場など、区別して呼ばれます。
桟橋や埠頭、船着き場など、船に乗るための場所を指す言葉は多いですが、フェリーに乗船するときは、フェリーターミナルを利用するようにしましょう。
国内の主要なフェリーターミナル
国内で有名なフェリーターミナルについてご紹介します。
東京港フェリーターミナル(東京)
東京港フェリーターミナルは、東京と四国、九州などを結ぶ、4隻のフェリーが就航しています。マイカーと一緒に、旅行や船旅を楽しみたい方におすすめです。
フェリーの他、RO-RO船、貨物船なども同港を利用しており、様々な商船を見ることができます。
横浜港大さん橋国際客船ターミナル(神奈川)
横浜港大さん橋国際客船ターミナル(大さん橋)は、多くの大型クルーズ船が寄港する国内でも有数のフェリーターミナル。国内だけでなくグアムや上海など、海外への航路も多く就航しています。
2019年4月、超大型のクルーズ船に対応した大黒埠頭の整備が完了し、運用が開始されています。
大阪南港コスモフェリーターミナル(大阪)
元々コンテナ埠頭だった場所を改修し、2008年7月からフェリーターミナルとして運用を開始した、大阪南港コスモフェリーターミナル。
関西圏に寄港する多くの中・大型フェリーが同港を利用しています。
フェリーに乗って気づく「あるある」5選
船には、安全で快適に楽しめるように、様々な工夫がされています。普段とはちょっと違う雰囲気を味わえるのも、船旅の楽しみです。
海上でも普通にスマホが使える
「たとえ海でもスマホが使えないのは不安」「海は電波が弱いのでは?」など、船旅ではスマホが使えない、使いにくいことを心配されている方も多いはず。
実際に乗ってみると、確かに陸地から遠く離れた海域では電波が届かないケースあるものの、船内にWi-Fiが用意されているケースも増えており、そこまで電波の心配をしなくても大丈夫でしょう。
なぜか知らない人と仲良くなる
フェリーという狭い空間の中で時間を過ごすためか、知らない人と自然と打ち解けているということも。到着するまでに友達が増えるのも、フェリーの楽しみのひとつでしょう。
もちろん、知らない人と付き合いたくない人は、のんびりひとりで過ごすこともできるので安心して下さい。
机や椅子が固定されているのに気づく
食事や休憩の際、椅子に座ろうとして脚ががっちり固定されていて動かない、もしくは繋がれていて自由に動かせないことに気づくでしょう。
フェリーでは、波で船体が大きく揺れたときを想定して、船内の備品のほとんどは床に固定されています。
広い船内では船に乗っている感覚がなくなりそうですが、椅子に座るたびにフェリーに乗っていると実感できます。
悪天候時は結構揺れる
最近のフェリーは、波の影響を受けにくい構造になっています。天気がよく波が低いときは、揺れもほとんどなく、快適に船旅を楽しむことができるでしょう。
ただし、天候が悪いときは想像以上に揺れを感じることも。海がうねるような天候では、大型船や最新の船であっても、制御しきれないこともあるのです。
心配な方は、事前に天候を確認しておき、酔い止め薬も用意しておくのがおすすめです。
すっきりした気分になれる
陸を離れて洋上に出ると、見渡す限りの水平線と新鮮な空気を味わうことができます。
甲板から海を眺めていると景色や空気、やさしい波の音などが相まって、段々と、物思いにふけったり、すっきりした気分になってきたりします。「忙しい日常から離れたい」という気分のときは、船旅をしてみるのはいかがでしょうか。
フェリーの疑問「FAQ」
フェリーにまつわる、疑問と回答をご紹介します。乗り慣れていない方や初めて乗る方などは、ぜひ参考にしてみて下さい。
フェリーは船酔いしやすい?しにくい?
船酔いのしやすさは個人差がありますが、天候によっても酔いやすさが変わります。台風が近いときなどは、波と風が強く船体も大きく揺れてしまいます。
寝ていると酔いにくいという人も多いので、船酔いが心配な方はベッドで横になっておいた方がいいかもしれません。
乗船中に病気になったらどうする?
国内便の多くは、お医者さんが乗船していません。船員は応急処置の講習を受けていますが、怪我や病気の治療はできません。
すぐに治療が必要なときは、船員から海上保安庁に連絡してもらい、迎えに来た巡視船で病院に移動することになります。
いずれにしても、すぐに治療を受けられるわけではないので、体調が優れないときは早めに乗組員の方に相談するようにしましょう。
部屋にカギは掛かる?セキュリティーの心配
部屋のカギの有無は、フェリーの種類や部屋のグレードによって異なり、大部屋や相部屋にはカギがないケースも多いです。一般的に、個室には専用キーが用意されています。
セキュリティーが心配な方は、事前に問合せを行ない、カギが掛けられるかどうかを確認しておきましょう。
もしも沈没などの事故が起きたらどうすべき?
フェリーの乗船中に事故などが発生した場合、避難が必要になることがあります。主に、船の浸水は船底の方から発生するため、指示が出るまでは甲板近くで待機しておきましょう。
また、船には緊急時に備えて、至るところに救命具が用意されています。乗船したら、避難経路とともに救命具の場所も確認しておくと、万が一の際にスムーズに行動できます。
最新のフェリーは魅力たっぷり|新造船3選
近年就航した、最新のフェリーをご紹介します。どの船も独自のコンセプトを持っており、個性があるのが特徴です。
2泊で90万円の優雅な旅|guntû(ガンツウ)
2017年(平成29年)10月に就航したguntû(ガンツウ)は、まるで高級旅館のように木材をふんだんに使った豪華な内装が特徴の客船です。
建築家の堀部安嗣(ほりべやすし)氏が設計を行ない、「せとうちと共に生きる」をテーマに、どこにいても木のぬくもりや安らぎを与えてくれるような空間になっています。
広島県尾道市にあるベラビスタマリーナから発着し、料金は約40~約90万円。なかなか手が出ない価格帯ですが、一度は乗ってみたい憧れの客船です。
ホテルのような3層吹き抜け空間が圧巻|さんふらわあ さつま・きりしま
さんふらわあ さつま・きりしまは、2018年(平成30年)5月に就航した、新型フェリーです。先代同様にトラックや車が搭載できる他、様々な利用客を想定し、船内のエンターテインメントに力を入れています。
さんふらわあ さつま・きりしまの航路
- 大阪南港コスモフェリーターミナル(大阪)<> 別府国際観光港(大分・別府)
- 神戸港/六甲アイランド(神戸)<> 大分港(大分)
- 大阪南港コスモフェリーターミナル(大阪)<> 志布志港(鹿児島)
船内には、シティホテルのようなツインベッドルームやシングルルーム、安価に利用したい人向けのツーリストなど、様々な客室が用意されています。
展望風呂や個室でのんびりくつろぐ|ニュー きたかみ
苫小牧と仙台、名古屋間を結ぶニュー きたかみは、2019年(平成31年)1月に初代きたかみの代船として就航しました。
星空の旅をイメージした船内は、エントランスやプロムナードなどに宇宙船を連想させるデザインを採用。
どの客室を選んでもプライバシーに配慮した作りとなっており、最も安い客室もカーテンで仕切ることができるので、安心して寝ることができます。
ニュー きたかみの航路
- 苫小牧フェリーターミナル(北海道)<> 仙台港フェリーターミナル(宮城)
- 苫小牧フェリーターミナル(北海道)<> 名古屋港フェリーターミナル(愛知)
- 仙台港フェリーターミナル(宮城)<> 名古屋港フェリーターミナル(愛知)
北海道旅行には飛行機を使う方がほとんどですが、フェリーを使った旅行もおすすめです。
※この記事は、2019年(令和元年)11月時点の情報に基づいて作成されています。
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