氷上回廊水分かれフィールドミュージアム
JR福知山線の石生駅東口から徒歩10分程度の所にある小さな博物館。氷上の石生水分かれ地域の郷土資料館とも言われている。ここは、日本一低い中央分水界と呼ばれています。降った雨が太平洋側か日本海側のいずれかに流れる境目の事。本州の分水界は大抵、高い山々の尾根になりますが、氷上石生の分水界は、海抜約100mと低い平地、町の中に有りとても珍しいとされている。建物は周囲に溶け込むような佇まい。木々や石畳、池や滝とよく調和している。館内は学校の図書室を思わせるような静かで落ち着いた雰囲気。毎週月曜日が休館日。入館料は無いが、1階奥の資料室のみ有料です。鹿や猪、熊、フクロウといった動物の剥製や骨格標本の展示物、クワガタや蝶の標本も展示されています。その昔、氷上石生の夏は、カブトムシやクワガタ、蝶類が沢山生息していました。中でもオオムラサキは沢山生息し、見る事が出来たそう。目を引くような美しい紫色の翅を持っています。これは雄で、雌は雄より大きくて黒色の翅。餌場争い等では、スズメバチを威嚇して追い払うといった逞しい一面をもつ。この美しい色や大きさ、力強さが我々を魅了している。この季節、孵化したオオムラサキの幼虫は、榎の葉を食べ、冬に備えている。古来、オオムラサキは北海道から九州まで各地に生息し、とても身近な存在でした。近年、現存する個体数が激減し、簡単に見る事が出来なくなりました。その原因な一つが、榎や椚といった雑木林の減少との事。幼虫は榎の葉を食べ、成虫は椚の樹液を餌としている。生きる上で、深い繋がりのある雑木林が近年の土地開発で減少し、オオムラサキの居場所が少なくなってきたというのだ。この事から、もう一度氷上石生に呼び戻す保護活動が行われている。古来からの生息数の多さからケージ内で飼育している施設や学校が多く、6〜7月にかけてオオムラサキを森に返す放蝶会が行われ、子供達は、綺麗!とか大きい!とか目を輝かせている。一方、榎や椚を植樹する取り組みも平行して行われている。このような地道な活動が古来の自然を取り戻す事に繋がっていくだろう。来年の初夏も力強く羽ばたくオオムラサキを見に訪れようと思った。






