建築デザイン性の高い美術館
金沢21世紀美術館は、石川県金沢市広坂にある現代アートの公立美術館です。四つのコンセプトが掲げられており、「世界の現在(いま)とともに生きる美術館」「まちに活き、市民とつくる、参画交流型」「地域の伝統を未来につなげ、世界に開く美術館」そして、「こどもたちともに成長する美術館」です。美術館の建つ場所は、元々、金沢大学付属小中学校があった場所で、金沢の観光名所として名高い兼六公園や金沢市役所などがある街の中心地です。三方を道路に囲まれている為開放的で、人が自由に入りやすい円形の建物になっています。この建物の設計は、世界的に活躍しプリツカー賞受賞経験もある建築家・妹島和世氏と西沢立衛氏のSANAAによるもので、開館当時、数々の建築雑誌や文化誌で紹介されているのを目にしました。この建築俯瞰図がそのまま美術館のシンボルマークになっています。まるびぃの愛称で親しまれる美術館。円形の為にどこが正面というわけでなく、ガラスの回廊がぐるりと周囲を取り囲み開放的で求心的なデザインです。市民に開放されたギャラリーが創作活動の場になり、建築のデザイン性と相まって人々が集うにふさわしい場所と感じます。