秋の柔道場情報

秋の柔道場情報!稽古をするための基本・柔道着にまつわるヒミツ



柔道着を凛と着て礼儀を重んじ、相手との間合いを大切にする柔道は、心身ともに鍛えられるスポーツとして世界中で子供から大人まで性別を問わず、多くの人が取り組んでいます。そのような需要に応えるべく、日本では基礎から上級者向けまでの指導を行なっている柔道場が全国各地にあり、年齢に関係なく始められます。スポーツの秋でもあるこの時期から、夏に緩んだ気持ちを引き締めるためにも、柔道を始めてみましょう。

柔道場とはどんなスポーツ施設なのか

柔道場とはどんなスポーツ施設なのか

柔道は技をかけたり、受け身を取ったりする激しいスポーツ。それだけに柔道を行なうときには、専用の柔道場で行なわれます。柔道場の床は滑りにくく、衝撃を和らげる柔道畳が敷かれており、「国際柔道連盟」では、試合の際の場内を8~10m四方にし、そして安全地帯となるその外側の幅を3m以上にすることを規定。場内と安全地帯は分かりやすく畳の色を変えることが決められており、緑色と赤色、薄い黄色と緑色、黄色と赤色の組み合わせにしなければなりません。

また、オリンピックや世界選手権では10m四方の場内と最低4m幅の安全地帯を設けるなど、さらに細かく規定。柔道場の床下はスプリングやダンパーなどが設置され、衝撃や振動に強い構造になっています。

国内で開かれる大きな大会は、春や秋に「講道館」や「日本武道館」で行なわれることが多く、各地のスポーツセンターや総合体育館でも多数の大会が開催されています。会場として柔道場を借りる場合は、柔道場の施設がある場所に問合せたり、柔道場のウェブサイトを利用したりして予約をしましょう。予約開始日は施設によって異なりますので、事前の確認が必要です。柔道を始めてみたい人は、柔道教室を開いている近くの柔道場に問合せ、施設の雰囲気や指導の様子などを確認してみましょう。

初心者が知っておきたい、柔道の技について稽古でやること

柔道の技と言うと、一本背負いのような華やかな技を考える人もいますが、いきなりそのような技ができるわけではありません。まずは受け身を習得し、その後、練習相手の柔道着の袖や襟を持って行なう組み方や技の練習があってこその成果です。しかし、技の練習はいきなり相手とするわけではなく、「打ち込み」という、ひとりで相手を想定して繰り返し技の練習をすることからスタート。壁や柱などを用いて行なう練習で、柔道の基本動作や技の形の習得を目的に、体で覚えるまで何度も反復します。「打ち込み」は、ウォーミングアップや試合に出場する前の予備的な練習だと思われがちですが、どんなときでも技の形が崩れないようにするために不可欠なものなのです。

次のステップは、相手とかける技を前もって決めて行なう「約束稽古」。投げ方や技の抑え方を確認し、それぞれの弱点の克服や技術を高めるのに役立ちます。そのあとに行なわれるのは、自由に技をかける「乱取り」。「打ち込み」や「約束稽古」で身に着けてきた技や投げ方を駆使し、実戦で通用する攻撃力と防御力を養っていきます。こういった地道な練習を積み重ねることで、色々な技をマスターしていくのです。

柔道着の着方のコツと黒帯のヒミツ

練習や試合で必ず着る柔道着は、言わば柔道家にとっての魂。日々の鍛錬で技を磨く前に、柔道着に対しての敬意を込め、その着方をきちんと知って習得することが大切。

柔道着は下衣、上衣、帯に分かれています。着方はまず、下衣を履いて紐を結び、上衣の前を合わせて帯の中央をお腹のあたりにあて、後ろで交差させて前に回し、左側2本を重ねた下に右端を通してきつく結べば完成です。

柔道の初心者にとっては、この帯を上手に結べるようになるのはなかなか難しいこと。そしていつかは黒帯を締めたいと憧れる人も多いはず。柔道では、この黒帯が強さの象徴であると考えられていますが、いくつか色がある中で、黒がそのような意味を持つ色に選ばれた理由をご存じでしょうか。そのヒミツは、柔道着と帯の洗濯方法に関係があります。帯は、柔道着本体とは違い、頻繁に洗うようなことはせず干すだけ。つまり、修錬を重ねた柔道家程、白かった帯がだんだん黒ずんでいくことから、黒色が上級者の証しとなったのです。

ロード中
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10月は健康保険組合連合会が定めた「健康強調月間」であり、さらに国民議会と総務省が定めた「体力作り強調月間」でもあります。体力作りや健康増進に欠かせないスポーツの中でも、日本の伝統を誇る柔道は人気がありますが、相手と対面して組み合う武術でもあるために怪我をしやすいという側面も持っています。しかし、基本的な安全対策を行なえば老若男女が取り組めるスポーツで、心身ともに鍛えられるのが柔道の魅力です。今回は柔道中の怪我を予防するコツを中心に、安全に柔道を楽しむためのトピックスを集めてみました。

受け身を身に付ける

受け身を身に付ける

柔道の最も基礎となる技術は「受け身」です。受け身がきちんとできなければ怪我の原因となるため、怪我を予防するには徹底的に受け身を身に付けることが大切。受け身には4つの種類があり、それぞれを必要な状況に応じて使い分けます。では、4つの受け身の内容とコツを説明しましょう。

後受身

後受身は後ろに倒れながら両手で畳を叩きます。畳を叩くタイミングは腰が付く瞬間に行ない、叩くときの腕の角度は体に対して約30度から40度が理想的。畳を叩く際の目線は自分のおへそ辺りを見るのがコツで、これにより自然と頭が上がるため後頭部を畳に強打することを防げます。また、勢いを殺さずに膝を曲げてしまうと膝で顔面を強打する恐れがあるため、つま先をピンと伸ばすようにすることで正しい後受身が取れます。

横受身

横受身は横に向かって倒れ、振り上げた足と同じ側の手で畳を叩きます。叩く手は体から約30度の位置が好ましく、足は右足が前、左足が後ろになるようにします。

前受身

前受け身はまず腕をハの字に構えます。倒れる際は肘から先につき、ハの字にした受けを押し出すように畳を叩きます。倒れたときに膝が曲がらないように気を付け、畳を叩いたときに足先が上がらないようにするのがコツです。

前回り受身

前回り受身は前方に回転しながら行なう受け身で、回転しながら肘、肩、背中、腰という順番で畳に付けていくことで衝撃を分散します。最後に畳をしっかりと叩くことで起き上がるのですが、このときに注意するのは畳を叩くタイミング。畳に腰が付く瞬間に叩くのが重要で、このタイミングが遅れると起き上がれなくなります。

これらの受け身は決して柔道だけに特化したものではありません。日常生活でも受け身の姿勢を取ることで怪我の防止が期待できるので、いざというときのために受け身を学んでおくと安心です。

柔道の怪我は柔道整復師へ

しっかり受け身をして安全対策をしていても、怪我をしてしまうことはあります。スポーツ中の怪我は少しでも痛いなと感じたらすぐに競技を中断して専門医に診てもらうことが大切。早めの治療は、選手生命を延ばすことにもつながります。

特に柔道で怪我をしやすいとされているのは、股関節と肩関節だと言われており、次に足関節や腰、肘、手の順で怪我をする傾向にあります。肩周りの怪我の原因は受け身が正しくできていなかったために鎖骨を骨折するというものが多く、足の怪我の大半は捻挫。

もし怪我をした場合は、その程度にもよりますが柔道の怪我に特化していて効果的な治療のノウハウを持っている「柔道整復師」に治療を委ねるのがおすすめです。

柔道整復師は、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格で、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷・筋健など軟部組織の損傷の治療を行なうことが可能。

町の柔道場の多くは同じ建物内か、近辺に柔道整復師の治療所を併設しているケースが多いため、柔道を習う際はこういったことも柔道場選びの参考にしましょう。

柔道耳の予防

柔道やレスリングの選手に多いのが「柔道耳」と呼ばれるトラブル。これは耳の形が崩れてカリフラワーのように膨れた状態を指し、正式には「耳介血腫」と言います。原因は繰り返し耳に加わる圧迫刺激や摩擦刺激で、寝技を多く練習することで耳が床に擦れて耳の毛細血管が破裂し、耳に血が溜まって膨れ上がります。

そのまま放っておくと膨らんだ状態のままで血が固まってしまい、さらにこれを何度も繰り返すことで腫れが次第に硬くなって耳の前面が大きくなってしまうのです。

一度、柔道耳になってしまうと自然に治ることはないため、その予防にはこまめなケアが必須。

具体的な方法としては、耳が腫れた際に湿布などで冷やす他、病院で血液を抜くことが大切です。しかし、血液を抜いたあとは圧迫固定や安静が必要なことから、毎日練習を行なうことができなくなります。そのため、通常の練習時はヘッドギアを着用するのが最も手近な予防策です。


秋はスポーツ選手にとって、飛躍的に成長する季節と言われています。柔道も同様で、暑い中で毎日過酷な練習をこなすことで、スタミナと技術がつき、メキメキと頭角を現す選手もいます。試合を観戦する際は、夏までの実績と秋以降の力を見比べるのも楽しみのひとつです。

海外の柔道

海外の柔道

オリンピック種目にも選ばれ、全世界に競技人口が広がる柔道。国内にも多くの柔道場があり、スポーツの秋は柔道を始める良い季節でもあります。柔道は日本の武道ですが、今や世界的にも有名な競技で、世界で数多くの選手が育成されています。

その中でも、特にフランスは柔道に対する意識が高く、多くの国民が柔道に慣れ親しんでいます。フランスで柔道が広まったのは1940年代からで、川西造之助、粟津正蔵が現地で積極的な活動をしたことがきっかけです。当時、フランスでは勝ち負けを競う理念が根付いていましたが、柔道は礼儀や規律に対する厳しさ、相手を敬う心などを養えることが注目を集め、徐々に市民の間に広まっていきました。現在では小学校の体育の授業でも取り入れられており、多くの町で柔道場が整備されています。

フランスの柔道場などで指導をするには、国家資格が必要です。資格は一般のクラブでの指導から国際大会のレベルの選手まで、3段階に分かれています。試験の内容は、柔道の知識以外にも、生理学・精神学・救命学などの医学的知識がふんだんに盛り込まれています。

フランス以外にも、アメリカや中国、ブラジルなどで柔道の人気は高まっており、以前は海外の選手が日本に留学して柔道を学ぶケースが多かったものの、近年は自国の柔道場で柔道を学び、柔道の精神を養う選手も増えています。

柔道の段級位

柔道を習い始めて上達していくと、段・級位のレベルアップを目指すようになります。上位の段や級はひとつの目標となり、それを繰り返していくことで、技を磨いたり、試合展開を考えたりできるようになります。

柔道における段級位制は、もとは囲碁や将棋で用いられていた段位制を、講道館柔道の創始者である嘉納治五郎氏が導入したことが最初です。その後、警視庁の級位制と組み合わせて現在の制度が確立され、今では剣道や弓道にも採用されています。

段級位制は数字の大きな級位から始まり、上達とともに数字の小さな級位となり、初段になると、また数字の大きな段位へと上がっていきます。級位のうちは白帯を着け、3級から1級は茶帯、初段になると黒帯を着けることができます。ただし、女子は白線の入った帯を使います。最上位は特に決められていないものの、現在までの最上位は十段です。

昇級や昇段には、講道館の認可を受けて全国の団体が実施する試験を受験します。昇級試験では試合形式で行なわれますが、昇段試験は試合以外に演武と筆記試験も行なわれます。初段に合格すると、正式に講道館への入門が認められ、会員証が発行されます。また、受験のためには年齢制限や修業年限、大会の実績が設けられています。

講道館を見学しよう

柔道を習っている人や柔道に興味がある人にとって、講道館は特別な存在であり、近代柔道の総本山とも言える施設です。館内では多くの柔道家が連日稽古で汗を流しており、熱のこもった練習や試合が行なわれています。

講道館は誰もが見学できるようになっており、スポーツの秋には大会が開かれることもあって多くの人が訪れます。8階建ての新館と5階建ての本館が並び、見学できるのは新館の8階の見学席からで、900人が収容できます。見学席からは7階の420畳を誇る大道場を見下ろせる形となっています。見学時間は16時から受け付けており、18時までは少年の部、17時30分時から19時は男子部の稽古を見学できます。また、ビル内には資料館や図書館など、柔道に関する資料が多数展示されています。

施設内には宿泊施設も整っており、男子・女子の区別なく、合宿に利用したり、実際に講道館で試合を行なってみたい人は、有料で道場を使用することができます。


秋は、柔道のビッグタイトルのひとつでもある講道館杯全日本柔道体重別選手権大会が開催され、冬の国際大会の日本代表が選ばれます。世界中で柔道は人気のスポーツで、その特徴は柔道着と帯さえあれば、練習や試合ができることです。武道にふさわしいシンプルなユニフォームですが、柔道着を身に付けるだけで気が引き締まります。

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会

毎年11月に、体重別の柔道日本一を決定する「講道館杯全日本柔道体重別選手権大会」が開かれます。国内の柔道大会の中では、全日本選抜柔道体重別選手権大会や全日本柔道選手権大会と並ぶビッグタイトルのひとつに数えられ、「講道館杯」と略称で呼ばれることが多いようです。

男女とも7つの階級で争われ、各階級の王者を決定します。かつて男子の部は「国際試合強化選手選考会」でしたが、1996年(平成8年)に現大会名に変更されました。女子の部は「全日本女子柔道強化選手選考会」として1989年(平成元年)から開催されていたものを、2003年(平成15年)から講道館杯に統合されました。当時は男女別々の日程で開催されていましたが、2010年(平成22年)から同時開催となっています。

この大会は、冬季のヨーロッパ国際大会の選考会もかねており、優勝者は日本代表としての出場資格が与えられます。試合形式は男女ともトーナメント式で、男子は60kg以下・65kg以下・71kg以下・78kg以下・86kg以下・95kg以下・95kg超、女子は48kg以下・52kg以下・57kg以下・63kg以下・70kg以下・78kg以下・78kg超です。この大会で活躍した選手が、のちに国際大会で日の丸を背負って戦うことが多いので、全国から注目が集まります。

柔道着の選び方

柔道着の選び方

スポーツが盛んになる秋にちなんで、この時期から学校や町道場などで柔道を始める人もいます。他のスポーツは、練習時でユニフォームを着ることはあまりありませんが、柔道を習う人は、練習でも必ず柔道着を着用することになっています。柔道着は全日本柔道連盟によって規定が定められており、柔道着を購入する際は規定に沿った物を選ばなければなりません。特に、試合では全日本柔道連盟が公認した柔道着でなければ、出場できないことになっています。

サイズを測るときは、上衣の場合、腕を水平に持ち上げたとき、胸及び脇の下の余裕が20cm以上あることと、手首の露出する長さが5cm以内であることです。下衣(ズボン)の場合は、立ったときに足首の露出する長さがくるぶしから5cm以内となることです。また、腕、ズボンともに体と10~15cm程の余裕が必要となります。サイズは1号から順に1.5号、2号、2.5号と続き、6号まで11サイズあります。メーカーによっては幅が異なるB体・Y体が販売されている他、別注での製造も可能です。柔道着は洗濯をすると縮むので、5~10%大きな物を選ぶと良いでしょう。帯は結び目から20~30cm程垂らす長さの物を選びます。ウエストの2倍+95cmを目安に選ぶと良いでしょう。国際大会ではルール上、青の柔道着も着用しますが、基本は白です。女性の場合は、柔道着の下にTシャツなどを着用することになっています。

柔道着は綿100~70%の素材でできており、購入直後は硬くて体になじみにくいですが、数回洗濯をすることによって徐々にやわらかくなっていきます。使い始めの頃は頻繁に洗濯をすることをおすすめします。洗濯する際は、ぬるま湯に少量の洗剤を入れる程度にします。ただし、綿製品は化学品に弱いので、漂白剤は避けます。また、熱風にさらすと縮むので、乾燥機は使用せずに陰干しにして自然乾燥させます。汗や水分を残したままにするとカビが発生するので、しっかりと乾燥させて保管します。