人気の病院・名医紹介Interview
外来診療と訪問診療で
家族全員の健康を支えます
今回、登場していただくのは、山崎川ファミリークリニック、院長の杉山大記(すぎやまひろき)先生です。循環器内科医師として中核病院や訪問診療クリニックで診療経験を積み、2024年(令和6年)に生まれ育った名古屋市瑞穂区で開業しました。このクリニックでは、専門の循環器疾患である心不全や不整脈、狭心症などの診断と治療をはじめ、生活習慣病の継続治療、小児科の診療にまで幅広く対応。また、開業の動機のひとつでもあった訪問診療にも積極的に取り組んでいます。気さくで朗らかな杉山院長に、目指すクリニックのあり方や、訪問診療を志したいきさつを聞きました。また、医療ニーズが高まりつつある、お酒を飲まない人の肝臓疾患、非アルコール性脂肪性肝炎についても伺います。

私自身がこのクリニックに近い幼稚園に通っていたこともあり、瑞穂区はとても馴染みのあるエリアなんです。この地域は昔から住んでみえるご高齢の方や新しく転入された若い方などが混在したエリアで、お子様からご高齢の方まで幅広く診療できると思い、この瑞穂区で開院することにしました。
来院されている方は、生活習慣病や循環器疾患をお持ちのご高齢の方、急に発熱したお子さんなど様々です。
当院では、このように様々な症状の患者さんを診られるよう診察室を5つ設けており、私が診察室のバックヤードを移動する設計にすることで、患者さんをできるだけ早く診察できるように工夫しました。また、1室は発熱外来専用にしてあり、感染症の疑いのある患者さんと、他の患者さんの動線を分けてありますので、安心して来院していただければと思います。

研修医時代を含めて6年間勤めた大垣市民病院は、岐阜県西南部の広い医療圏を担っていたこともあり、全国的にも年間の救急搬送が多い病院でした。 そのなかで急性の心臓疾患で搬送された患者さんが、治療がうまくいくと目に見えて回復されるケースを経験して、循環器内科はやりがいがありそうだと関心を持ったのです。
また、現在は必修化されていることですが、その前から大垣市民病院では、研修医が専門領域以外の診療科を複数、経験することになっていました。ですから、私も循環器内科のほかに呼吸器内科、消化器内科、糖尿病内分泌内科などの診療をさせてもらい、その経験が現在の患者さんを診療する際の支えになっています。
そののち訪問診療に携わったのは、心不全の治療を終えて退院されても、処方薬を指示通りに服用できなかったり、生活改善が捗らなかったりして、また発症する患者さんが多いことが気がかりだったからです。
こうしたケースを減らせるように、開業したら訪問診療にも取り組んで、治療後の患者さんの生活を見守り、急性期治療と退院後の医療や介護の架け橋になりたいと考えていました。

ご高齢で足腰が弱ったり、認知症や持病があったりして、ご自身で医療機関に出向くのが難しい方や、ご高齢ではなくても障害のために通院できない方が対象です。また、積極的な治療が難しく、残された時間を自宅で過ごしたいと希望される方のお看取りも行っています。
訪問診療で気を付けているのは、患者さんの病状だけではなく、看病や介護をされるご家族の負担・疲労です。もし、ご家族だけで続けるのが難しそうな場合はサポートしてくれるサービスを提案することもあります。
在宅の患者さんにかかわっているのは医師だけではなく、地域のケアマネージャーさんや介護従事者の方々の尽力が大きいです。そうした専門職のみなさんと連携して、在宅の患者さんとご家族が安心して過ごせるように支えていきたいと思っています。

生活習慣病のために動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や心不全などの循環器疾患のリスクが高まりますから、その予防のためにも生活習慣病の管理は欠かせません。この領域が私の専門分野ですので、どちらも積極的に診療しています。
心臓疾患については、ホルター心電図という機器を導入していまして、身体に電極を貼り付けてもらい、24時間の心電図を測定することで、自覚症状はなくても不整脈が出ているのを確認できる機器です。
また、生活習慣病の3大要因である血圧、血糖値、コレステロールの管理に寄り添っていくために、痛みの少ない指先からの採血で血糖値を測定する機器や、肥満傾向にある方の筋肉量や脂肪量を評価できる体組成計を活用しています。
そして、近年、クローズアップされている生活習慣病が、非アルコール性脂肪性肝炎という肝臓疾患です。この名称から分かるように、原因は飲酒ではなく、生活習慣の乱れや肥満によって肝臓に脂肪が蓄積している状態を指します。この病気は進行すると肝臓の線維化が起きて、肝硬変や肝臓がんにつながるリスクがあるので心配です。
その詳しい検査は肝臓の組織を採取して調べる必要がありますが、当院の超音波診断装置は肝臓の線維化や脂肪沈着も診断できますので、症状を確認した場合は、より専門的な検査や治療が可能な病院を紹介します。健康診断で肝臓の異常を指摘された方は、一度、相談してください。

目指しているのは「ご家族全員のかかりつけクリニック」です。この考えをスタッフがよく理解してくれて、電子カルテにご家族のカルテ番号も表示されるように工夫してくれました。おかげで「先日、ご家族が受診されましたが、あれから具合はいかがですか」と確かめられます。
また、小児科診療の場合は、親御さんが看病で疲れていないかが気がかりです。私自身が3人の子の親なので、子どもが夜間の咳や高熱で寝られないと親も大変だと痛感していますから、解熱剤などを使うタイミングを迷われる親御さんには「お子さんと親御さんが熟睡できるように使っていいんですよ」と説明しています。
そして、人生100年と言われる時代ですから、みなさんの健康寿命を延ばすお手伝いをしていきたいです。そのために、お薬や検査が必要な方には対応し、ダイエット外来では食生活改善、運動習慣作りのアドバイスもしています。
どの世代の患者さんとも長くお付き合いして、健康をトータルサポートできるように努めていますので、どんな不調や不安でも気軽に相談してください。
病院名・役職はインタビュー当時のものです。
インタビュー:2025年6月23日
| 2014年 |
神戸大学 卒業 |
|---|---|
| 2014年 |
大垣市民病院 勤務 |
| 2020年 |
名古屋大学医学部附属病院 勤務 |
| 2021年 |
あおい在宅診療所 勤務 |
| 2022年 |
愛知国際病院 勤務 |
| 2023年 |
ごうホームクリニック 勤務 |
| 2024年 |
山崎川ファミリークリニック 開業 |