人気の病院・名医紹介Interview
来て良かった、また来たい、
と思われるクリニックを目指して
今回、登場していただくのは、くどうファミリークリニック、院長の工藤秀寛先生です。開院前から、名古屋市西区の上小田井(かみおたい)と呼ばれるエリアで長く診療し、愛着あるこの町で2024年(令和6年)に開院しました。このため、地域の医療機関との連携が良好で、他院と協力しながら地域の健康を見守っています。「町のお医者さんになりたい」と願う工藤院長は、日常的な疾患やケガから、生活習慣病、痔などの肛門病変、小児科疾患まで幅広く診察し、内視鏡検査の実績も豊富です。勤務医時代の様々な治療経験をはじめ、苦痛の少ない内視鏡検査や、近年、相談が増えている睡眠時無呼吸症候群や、皮膚トラブルの粉瘤(ふんりゅう)などについても伺いました。

そうなんです。開業前は上小田井で「加藤寿クリニック」の院長を15年間務めていたこともあって、この町にはとても愛着があります。すでに、周辺の中核病院との協力関係もできていますし、慣れ親しんだこのエリアで、これからも地域医療に貢献したいと考えて上小田井で開業しました。
現在の患者さんは、小児科を受診するお子さんから、90歳の方までと幅広いです。日常的な病気やケガ、生活習慣病の治療、内視鏡検査などに対応しています。
以前、体調が悪いと来院されて院内で倒れてしまった患者さんがいたのですが、その時の症状などから心筋梗塞や脳梗塞の疑いがありましたので、連携している病院にすぐ救急搬送したこともありました。このような病気は激しい症状が出るとは限らないので、「ちょっと体調がすぐれない」くらいに感じる人もいます。このちょっとした身体の不調でも、気兼ねなく来院してもらえたのが幸いでした。
こんなふうに、当クリニックが最初の窓口となって患者さんを診させていただき、高度な医療技術や専門的な治療が必要だと判断した場合は、提携している高次病院や専門医療機関へ紹介する。そして、その患者さんが急性期治療を終えられたら、また当クリニックで継続的なケアをして支えていく、という病診連携を実現していきたいですね。

最初は「千葉大学医学部附属病院」の外科に入局しました。千葉大学医学部附属病院の外科は手術をするだけではなく、診察で診断を付けるところから、手術や術後の管理まで一貫して患者さんを診療していくところに惹かれたからです。
もともと「町のお医者さん」になりたいという想いがありましたので、一人の患者さんを最初から最後まで診られる外科は、私にとって魅力的でした。
そののち、千葉県内のいくつかの病院に勤務したのも良い経験です。郊外の病院では医師が少ない場合もありましたから、消化器の内視鏡検査を担当したり、産婦人科の帝王切開、脳外科の手術をお手伝いしたりするなど、様々な経験をすることができました。
また、この時期は大学院にも在籍していましたので、朝から検査や外来診療、昼からは入院患者さんの診療をして、夜は研究に取り組むという本当に忙しい毎日でしたが、この時に積んできた様々な経験は今も役に立っていますし、私の医師としてのベースになっています。

当院では、食道から胃、十二指腸までを観察する、いわゆる胃カメラと、大腸全域を観察する大腸カメラの両方に対応しています。この検査で発見できるのは、消化器のがんや、がんに移行するリスクのあるポリープのほかに、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、クローン病などの炎症系の疾患です。
こうした病気が心配な人、例えば胃の痛みや不快感があったり、健康診断で便に血が混じっていると指摘されたり、便秘と下痢を繰り返す人などは、一度内視鏡検査で原因を確かめてみましょう。
名古屋市では、市内在住の方を対象に、20歳から39歳までの方は無料で「ピロリ菌検査」を、40歳から59歳までの方は500円で「胃がんリスク検診」を血液検査で受けられます。また、40歳以上の方は、年に1回、自己負担金500円で「大腸がん検診」を受診できますので、これらの補助制度を利用されても良いのではないでしょうか。
検査時に病変が見つかった場合、大腸の小さいポリープであれば検査時に切除できますし、がんの疑いのある病変は一部を採取して病理検査に回します。こうした危険な病変を検査時に目で見て、高い確率で判断できるのが内視鏡検査の強みです。
胃がん、大腸がんは早期に発見すれば、状態により内視鏡のみなど負担が少なく治療できる可能性もありますから、自覚症状のある方や、健康診断で精密検査を勧められた方は内視鏡検査を検討してみてください。

検査を受けられる方の中には、胃カメラで嘔吐反射を起こしたり、大腸カメラで痛みを感じたりする人もいらっしゃいますので、当クリニックでは鎮静剤を用いて内視鏡検査をすることも可能です。眠ったような状態で検査を受けられますので、過去に内視鏡検査でつらい思いをした人も、一度ご相談いただければと思います。
鎮静剤を使用する場合は、検査後に車や自転車の運転ができませんので、公共交通機関を利用するか、送迎してもらうようお願いしています。大腸カメラでは、見落としがないように、空気を送り込んで腸を膨らませるのですが、この処置でお腹が張って苦しいと感じる方もいますので、当院ではお腹が張りにくい二酸化炭素ガスを用いて、できるだけ苦痛を軽減しています。
できるだけリラックスして検診を受けられるよう、当院の内視鏡検査室にあるベッドのマットは特注で作ってもらいました。クッションが上質でとても心地良いんですよ。
このように、患者さんに負担の少ない内視鏡検査を心がけていますので、安心して検査を受けていただきたいと思っています。

受診される方が多くなったのは睡眠時無呼吸症候群という、寝ている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。
以前は、家族に呼吸の異常を指摘されたり、日中に強い眠気を感じたりする人が来院されていましたが、最近は、睡眠中の心拍数・血圧・体温・血中酸素濃度などを計測できる腕時計のデータから、呼吸の乱れに気づいて受診されるケースも増えました。
この病気の困るところは、日中の眠気が仕事や学習、運転に差し支えますし、睡眠中の低酸素状態が積み重なると、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まると言われていることです。心当たりのある方は、入院検査のほかに、自宅で検査機器を用いて調べる方法もありますから、相談してください。
その結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されれば、CPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)と呼ばれる療法で症状を改善します。CPAPは、就寝時に鼻にマスクを装着してもらい、機械で空気を鼻から送り込んで無呼吸になるのを防止する対症療法です。睡眠の質も向上しますから、CPAPに慣れれば多くの方が「よく眠れるようになって快適です」と言われますよ。
また、外科診療も行っていますので、犬や猫に噛まれたケガ、巻き爪、そして粉瘤という皮膚トラブルでの来院も多いです。粉瘤というのは、皮膚の浅いところに袋ができてしまい、この袋に角質や皮脂が溜まる症状で、化膿して痛む場合があります。そうなってしまった粉瘤は、切開して膿を出したり、袋ごと取り除いたりするのが良いですから、気になる方は相談していただきたいです。

治療や処方薬についてなど、患者さんに知りたいことや、不安なことを遠慮せずに聞いてもらえる医師でいたいと考えていますので、スタッフにも「患者さんが不安そうにしていたら声をかけて、話を聞いてあげて」と言っています。女性スタッフのなかには子育て中の人もいまして、地域の小学校の運動会が重なってしまった際は、お子さんの応援を優先してもらい臨時休診にしたこともあります。
こんな雰囲気ですから、私やスタッフにどんなことでも聞いていただいて、「来て良かった、また来たい」と思ってもらえるクリニックにしていきたいと考えています。
また、当クリニックでは漢方薬の処方も経験豊富ですので、気軽に相談してくださいね。
病院名・役職はインタビュー当時のものです。
インタビュー:2025年6月11日
| 1997年 |
愛知医科大学 卒業 |
|---|---|
| 1997年 |
千葉大学医学部附属病院 勤務 |
| 1998年 |
国保成東病院 勤務 |
| 1999年 |
船橋市立医療センター 勤務 |
| 2000年 |
千葉県立東金病院 勤務 |
| 2000年 |
千葉大学大学院 入学 |
| 2001年 |
千葉大学医学部附属病院 勤務 |
| 2004年 |
千葉大学大学院 卒業 |
| 2004年 |
川鉄千葉病院 勤務 |
| 2006年 |
青山病院 勤務 |
| 2008年 |
加藤寿クリニック 勤務 |
| 2024年 |
くどうファミリークリニック 開業 |