写真撮影の基礎知識 初心者編

早速写真を撮ってみよう!

角度・距離・構図を考えよう

撮影モードの設定ができれば写真撮影はできますが、カメラの設定以外にも撮影に関する条件は様々です。まずは「3つのK」と呼ばれる、角度・距離・構図について覚えましょう。

1つ目のK「角度」

「角度」とは、カメラアングルのことで、被写体に対してどのような角度からカメラを構えるかによって撮影できる写真は大きく異なり、例えば被写体が花の場合、それが最も美しく見える角度をまず自分の目で探しましょう。地面に咲く草花であれば斜め上から、高い位置に咲く花は斜め下から撮影すれば、比較的美しく撮影できます。

カメラアングルは、被写体に対する角度だけではなく、背景にも注意を。これは構図にもかかわってきますが、角度を変えることで背景の写り方も変わってきます。

角度(NG例)

角度(NG例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 24~105mmズーム 4L IS USM使用
ISO100、1/250秒、F4、±0補正

角度(OK例)

角度(OK例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 24~105mmズーム 4L IS USM使用
ISO100、1/250秒、F4、±0補正

ハイアングルとローアングル

背の高い花や人物を写真撮影する際、ハイアングルとローアングルの差は顕著です。

ハイアングルの場合は、被写体の上部が大きくなり、下部は小さく(短く)写りますが、一方、ローアングルからあおるように写真撮影すると、下部が大きく(長く)なり全体的に背の高い印象となります。

人物の表情や顔そのもの、花の花弁を主題として表現したい場合は、ハイアングルが効果的。人物の長い脚や、背の高い花が空に伸びていく様子を表現したい場合はローアングルを。もし屋外であれば空なども活用でき、開放感のある空間を作ることも可能です。

ハイアングル(NG例)

ハイアングル(NG例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 100mmマクロ 2.8 USM使用 
ISO100、1/400秒、F4、±0補正

ローアングル(OK例)

ローアングル(OK例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 100mmマクロ 2.8 USM使用
ISO100、1/400秒、F4、±0補正

真正面と左右方向

人物で言えば、正面を向いた顔と横顔では、顔のつくりや表情の見え方が異なります。体を動かして、正面と左右の違いを実感しましょう。

人物以外の被写体でも、角度の変化ひとつで印象が異なります。

2つめのK「距離」

カメラから被写体のピント位置の距離を「撮影距離」と言います。

被写体が小さくても大きくても、それを主題として表現したいなら、近づくことが大切。まずは、レンズのズームリングを一番望遠側にしておき、撮影距離が短くなるように被写体に近づきます。近づきすぎるとピントが合わなくなるので注意を。最短の撮影距離まで近づけば被写体が大きく写り、印象的な写真に。

被写体だけではなく周辺の物や様子も表現したいなら、必ずしも近づくことだけがすべてではありません。ズーム機能のみでも、距離に変化を付けた撮影が可能です。

距離(NG例)

距離(NG例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 70~200mmズーム 2.8L使用
ISO100、1/500秒、F4、±0補正

距離(OK例

距離(OK例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 70~200mmズーム 2.8L使用
ISO100、1/640秒、F4、±0補正

3つ目のK「構図」

画面にどこまでを取り入れ、どこからを外すのか。構図の作り方で写真の印象は大きく変わります。手法はいくつかありますが、その一部をご紹介しましょう。

構図(NG例

構図(NG例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 24~70mmズーム 2.8L使用
ISO100、1/500秒、F5.6、±0補正

構図(OK例)

構図(OK例)

Canon EOS 5D Mark III
EF 24~70mmズーム 2.8L使用
ISO100、1/500秒、F5.6、±0補正

横位置と縦位置

横位置というのは、押しつけがましくない優しい印象の写真になります。それは人間の視覚が横長に見えていることが関係し、日常的な視覚として「横」は違和感がないからです。

一方、非日常的な視覚である縦位置の構図は、被写体を力強く見せる特徴があります。

1/3構図・3分割法

画面を縦と横に3分割する直線を引くと、4つの交点ができ、この直線状や交点上に被写体を配置する手法です。あえて中央を外すことで構図に広がりや落ち着きが生まれ、写真が作品らしく仕上がります。

日の丸構図

1/3構図・3分割法に対して、中央に被写体を置く手法で、日本の国旗である日の丸にちなみます。

人物や動物の表情、シンメトリーなものなどを主題として表現したい場合は効果的です。伝えたいことがダイレクトに表現できますが、日の丸構図は平凡な写真になったり、工夫がないとして扱われたりする場合もありますので注意しましょう。

画面を傾ける

画面をあえて傾けると、動きや流れが生まれます。動いている人物や風景などの写真撮影の際に使うと、効果的なアクセントに。

背景

壁や空など、被写体の後ろにあるものをどのくらい画面に取り込むか、空間をどのように使うかを考えます。

また余計なもの、邪魔なものは写さないように注意します。例えば、非常口マークや消火栓、電線などはできるだけ画面から外しましょう。

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写真教室の「早速写真を撮ってみよう!」ページでは、写真撮影の基本的なポイントについて学ぶことができます。写真撮影を始めるためにはまず撮影モードの設定を行ないます。初心者の方はプログラムオートで撮影してみましょう。
また写真をうまく撮影するためには、手ぶれをしないようしっかりと構え、角度や距離、構図を考えて撮影することが大切です。少し撮影に慣れてきたら、ストロボや三脚を使った撮影もしてみてはいかがでしょうか。
写真撮影の基礎を押さえて、素敵な写真をたくさん撮影しましょう!