写真撮影の基礎知識 初心者編

カメラの歴史を知ろう!

カメラ・写真の歴史①

カメラは、家族や友人との思い出や子どもの成長を記録する際などに活躍する、私たちの生活に非常に身近な機器のひとつです。そんなカメラの歴史はなんと紀元前から始まり、様々な発明家の研究によって進化し続け今に至っています。

今回は、カメラの起源となった装置とその進化の歴史を紐解いてみましょう。

カメラ・オブスキュラの発明

カメラ・オブスキュラの発明

現在、私たちが「写真」と呼ぶ画像の起こりは、そもそも人類が太陽光の引き起こす様々な変化を発見したことから始まります。暗い部屋の壁の小さな穴を通る光が、穴と反対側の壁面に外の風景を逆さまに映し出すという現象が、ギリシャの哲学者アリストテレスによって発見されたのは紀元前4世紀のことでした。

この現象をもとに作られた光学装置はラテン語で「暗い部屋」を意味する「カメラ・オブスキュラ」と呼ばれ、中世の科学者たちは日食の観察のため、また15世紀頃になってからは絵を描くための装置として、レオナルド・ダ・ヴィンチを始めとする芸術家によって活用されたと言われています。初期のカメラ・オブスキュラは、大きな部屋やテントで造られた物でしたが需要が高まるにつれて小型化が進み、18世紀頃までには持ち運びが可能なまでになりました。

私たちが写真撮影用の機械を「カメラ」と呼ぶのは、このカメラ・オブスキュラに由来しているのです。

「描写」から「撮影」へ

当初は、正確に絵を描く目的で使用されていたカメラ・オブスキュラでしたが、1800年代からは光を使い、アスファルトや銀などの感光材料に定着させるという研究が始められました。

そして1824年(文政7年)、フランスの発明家ジョセフ・ニセフォール・ニエプスは画像の定着に初めて成功し、翌年の1825年(文政8年)に撮影されたとされる「馬引く男」は、現存する世界最古の写真とされています。

感光剤の進化

真夏の日中に8時間もの時間をかけて撮影に成功したものの、写真は鮮明とは言えず、まだ実用的ではありませんでした。その後、多くの発明家によって改良が進められ、カメラが進化していくこととなります。

ダゲレオ式(ダゲレオタイプ)
ダゲレオ式(ダゲレオタイプ)

最初の撮影に成功したニエプスはその後、フランスの画家であるルイ・ジャック・マンデ・タゲールと協力しさらに研究を重ねました。

しかし、1833年(天保4年)にニエプスは他界、その後はタゲールが研究を引き継ぎ、1839年(天保10年)に「ダゲレオ式カメラ」を完成させます。構造はカメラ・オブスキュラと同様ですが、感光剤に銀とヨウ素蒸着を用いることにより露光時間の短縮が可能になりました。

このカメラは「ジルー・ダゲレオタイプ」として世界で初めて製品化され、のちに湿板写真技術が確立するまでの間、最も普及した写真技法と言われています。

カロ式(カロタイプ)

イギリスの科学者、ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが発明した写真技法で、1841年(天保12年)に特許を取得。

カロ式の特徴は、硝酸銀溶液などで処理された紙製の感光剤を使用し、撮影で得たネガを印画紙に焼き付けてポジを作る技術が使用されるという、いわゆる史上初のネガポジ法であり、これにより焼き増しが可能となりましたが、ダゲレオ式と比べると画質が劣るという欠点もありました。

湿式コロジオン法

イギリスのスコット・アーチャーは1851年(嘉永4年)、新しい感光剤を発明します。

「コロジオン」と呼ばれる液体を塗布したガラス板を硝酸銀溶液に浸し、湿っているうちに撮影した物を乾く前に現像して、ネガを作るという技法が用いられ、これは撮影に要する露光時間が5~15秒と短く、画像も鮮明で複製もできることからダゲレオ式を上回ることとなりました。

ゼラチン乾板

市場からダゲレオ式を駆逐したコロジオン法でしたが、1871年(明治4年)にイギリスのリチャード・マドックスが発明した「ゼラチン乾板」に主役の座を奪われます。

湿板の場合、撮影の際に感光材料を自ら作ることが必須でしたが、保存がきく乾板は工場で大量生産が可能であり、これはカメラの機動性を格段に上げることに繋がりました。

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