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夏休みの風物詩として、今も続けられているラジオ体操。その歴史は、ラジオ放送とともに発展してきました。ラジオ体操は何を目的に、どのようにして作られたのでしょうか。今回は、ラジオ体操について詳しく掘り下げていきます。ラジオ体操の歴史、目的と効果、いくつかの種類があるラジオ体操それぞれのポイントをまとめました。これまで何となくやっていたラジオ体操に込められた意味を知り、効果的に身体を動かせるようにもなりますので、ぜひ最後までご覧下さい。

益子 ヒロシと広川 ふみ
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2018年12月25日

【ラジオの歴史】ラジオ放送の歴史とともに歩むラジオ体操

【ラジオの歴史】ラジオ放送の歴史とともに歩むラジオ体操

ラジオから流れるラジオ体操の音楽と掛け声が流れてくると、小学生の夏休みにタイムスリップするような気分になる人は多いのではないでしょうか。

小学生になると、毎朝ラジオ体操に出かけてカードにはんこをもらっていたという経験は、多くの人に共通の思い出です。夏休みも生活リズムを崩さないように、小学生の夏休みはラジオ体操に出かけるという風習は今でも残っています。

しかし、最近は夏休みのラジオ体操について、参加している小学生は5割と約半数に。早起きができて友達とも会える、というメリットもあり、楽しみにしている小学生もいるのは今も昔も変わりません。しかし、持ち回りでラジオ体操を開催する保護者の負担が大きく、実施する日数自体が少なくなっているのが実情です。

今回は、そんなラジオ体操について、改めて振り返り、深く掘り下げてご紹介します。ラジオ放送の発展とともにラジオ体操も国民の生活に浸透し、愛され続けてきました。その歴史を知り、さらに親しみと関心を持って頂ければ幸いです。

何となく声に合わせて身体を動かしていた人も、ラジオ体操の効果を引き出すコツを知って、より効率よく身体を動かすように意識してみて下さい。

ラジオ体操ってどんな体操?

ラジオ体操ってどんな体操?

ラジオ体操が現在どのような形になっているのかを整理してみましょう。現在、ラジオ体操は、以下の3種類あります。

  • ラジオ体操第一
  • ラジオ体操第二
  • みんなの体操(ラジオでは放送せずテレビ放映のみ)

ラジオ体操は、NHKのラジオやテレビで「NHKテレビ・ラジオ体操」として、毎日放送が続けられています。1928年(昭和3年)から放送が始まり、2018年(平成30年)には90年が経過。90周年イベントも行なわれ、新たに注目が集まりました。

毎日放送されているラジオ体操は、夏休みの小学生だけでなく、誰でも簡単に始められる、最も身近な体操です。さらに言えば、NHKのラジオ体操は世界に向けて発信されており、海外にいても日本のラジオ体操を楽しめます。

また、海外でも日本のラジオ体操に相当する体操があります。中国の広播体操(ラジオ体操)、韓国のヌルプム体操などはその一例です。

ラジオ体操の歴史

ラジオ体操の歴史

それでは、日本におけるラジオ体操の歴史について順を追って見ていきましょう。

逓信省簡易保険局で始まった「国民保健体操」

日本のラジオ体操が始まったのは大正時代のころにさかのぼります。当時、逓信省が国営の保険事業を始めるため世界の保険事業を視察していました。

そのとき、逓信省簡易保険局の猪熊監督課長がアメリカのメトロポリタン生命保険会社がラジオ放送でラジオ体操を放送していることを知ります。猪熊監督課長や他の海外視察メンバーの意見なども集まり、ラジオ体操を日本でも保険事業宣伝のために取り入れようとする動きが活発となりました。

当時の日本では、ラジオ放送が急速に普及している最中でした。ラジオで流れてくる甲子園での高校野球や東京六大学野球の実況放送が盛り上がり人気沸騰。ラジオを通じてスポーツや身体を動かすことについて、意識されやすい時代だったとも言えます。

このような時代背景もあり、ラジオ放送での宣伝は大きな効果があると考えられた結果、1928年(昭和3年)にラジオ体操が誕生しました。逓信省簡易保険局、日本放送協会(NHK)、旧文部省(現・文部科学省)が協力して、日本初のラジオ体操となる旧ラジオ体操第一である「国民保健体操」が制定されたのがその始まりです。

ラジオ体操を集団で行なうようになった背景

ラジオ体操は、健康的な生活として早起きをすることで自律的な生活を送ろうと考える気運の高まっていた当時の時代背景にマッチしました。そのため、昭和初期の1930年代には急速な広がりを見せます。

その一方、ラジオはまだまだ高級品で、1世帯に1台も持てなかったという時代でもありました。そのため、ラジオを広場に持っていき、地域の人たちで集まって体操をする、という集団行動として、ラジオ体操は広まっていったのです。

この「集団でラジオ体操をする」という行動は、その後の国家動員にも利用されるようになります。大規模な「ラジオ体操の会」では国旗掲揚や国歌斉唱なども組み入れられたり、戦時中には占領地でもラジオ体操が行なわれていたりもしたのです。

「ラジオ体操第一・第二」誕生は戦後

戦後、ラジオ体操はGHQにより一時期中止されました。その後、新しいラジオ体操として第一から第三までの体操が誕生。しかしこの体操は難易度が高かったため、国民に受け入れられずに終了の憂き目に遭いました。

誰にでも体を動かせるレベルに改善されたラジオ体操が作られたのは1951年(昭和26年)。現在のラジオ体操第一が誕生しました。今、みんなが知っているラジオ体操第一はこのときからずっと継続して定着し、国民的行事としての地位を取り戻して現在に至るのです。

ラジオ体操第二は「職場のための体操」として、ラジオ体操第一が作られた翌年の1952年(昭和27年)に制定されました。しばらくは、ラジオ体操第一・第二の2種類が「ラジオ体操」として続けられることになります。

平成生まれ!「みんなの体操」

しばらくはずっと2種類だったラジオ体操ですが、21世紀も目前に迫った1999年(平成11年)に「みんなの体操」が新しく仲間に加わりました。ただし、みんなの体操はラジオでは放送されず、テレビ放映のみとなっています。

「みんなの体操」は、年代、性別、障がいの有無などを気にすることなく誰でもできるように工夫された新しいタイプのラジオ体操です。これまでのラジオ体操では立って身体を動かすことが前提でしたが、みんなの体操では椅子に座った状態でもできるようになっています。

みんなの体操が考案されたタイミングで、ラジオ体操第一・第二ともに座位でのやり方も制定され、この3種類の体操が現在まで続いています。

ラジオ体操の目的と効果

ラジオ体操の目的と効果

知っているようで知らないラジオ体操の目的と効果について、ここでは深く見ていきましょう。

ラジオ体操の目的

1928年(昭和3年)に国民保健体操として制定されたときから、ラジオ体操の目的は一貫して「国民の体力向上や健康増進」です。

ラジオ体操は、誰にでもできるような体操として難易度も調整されてやりやすいよう工夫されています。その理由も、できる限り多くの人ができるようにという目的のためと言えるでしょう。

また、歴史的な流れから、日常生活におけるリズム作りのためという目的も生まれました。現在、ラジオ体操の放送が朝の6時30分~40分になっているのも早起きの習慣を付けるためです。小学生の夏休み期間は生活リズムが乱れがちなため、生活習慣を整えるためにもラジオ体操は活用されています。

ラジオ体操の効果

ラジオ体操の効果としては、以下が挙げられます。

  • ウォーミングアップ
  • 個々の体力に合わせた動きで体力向上が可能
  • 全身の健康促進
  • ラジオ体操の各動作から良い影響が期待できる身体の各部位
  • 肩:肩こりの改善
  • 呼吸器:呼吸機能を促す
  • 消化器:消化機能を促す
  • 腰:筋肉を付けることにより腰痛の予防

音声だけで動きが分かるように、言葉もうまく考えられているラジオ体操は、丁寧にしていくと驚く程の運動量があります。身体のどこを伸ばすかを先に伝えることにより、動かす部位を意識しながら進めることが可能です。動かす部位を具体的にイメージしながら進めることで、運動効果も期待できます。

テレビを見ながら体操をするのは、きれいなフォームを理解するのに良い方法です。ただ、ある程度ラジオ体操に慣れているなら、ラジオ放送を聞きながらの体操をおすすめします。テレビの方に視線を向ける必要がなく、音声から頭の中にイメージを思い描いて身体を動かす方が、運動に集中できると言えるでしょう。

無理をせず、自分のペースで体力向上が図れるラジオ体操。各自できる範囲で、ポイントを押さえながら身体を動かして運動効果をより高めてみましょう。

各ラジオ体操のポイント

各ラジオ体操のポイント

ここでは、3種類のラジオ体操を行なう上でのポイントをご紹介します。各体操においてどのような動きが多いかという点、誰に向いている体操かという点に着目しながら説明しますので、ぜひチェックして下さい。

最も歴史のあるラジオ体操第一

現在のラジオ体操第一は、動きが難しくて不評だったひとつ前のラジオ体操の改善版として登場しただけあり、誰にでも親しみやすい体操です。現在では座位での方法もあるので、自分の体力に合わせて立位か座位かを選びましょう。

放送の言葉に合わせて呼吸を整え、指先はしっかり伸ばすことを体操全体として意識して下さい。各部位の動きでは、動かしている部位、さらに言うと今動かしている「筋肉」に意識を向けるとさらに効果的です。動かす部位を放送で伝えてくれますので、それに従いましょう。

身体をねじる運動やジャンプをする運動は、あまり無理をしないように、自分のペースを守ることを第一に考えて進めましょう。

ラジオ体操第二は一番ハード?

ラジオ体操第二は、ジャンプなどがあるため少々ハードな運動でも大丈夫な人におすすめです。とはいっても、スポーツ選手でなければいけない、というわけではありません。小学生から社会人まで、幅広い年代でも十分可能な体操です。

身体をねじる運動や片足で跳ぶ運動など、少々ハードな部分に注意して進めていくようにしましょう。その他の基本的なポイントは、ラジオ体操第一と同じです。

幅広い世代が楽しめるみんなの体操

みんなの体操は、万人におすすめできる体操です。自分のペースで強度を変えて、最良の運動効果を得られるように工夫することが最大のポイント。手抜きをしてしまうといくらでも楽ができるので、無理をしない範囲で、運動効果を追求しましょう。その他の基本的なポイントはラジオ体操と変わりません。

ラジオ体操をするときの注意点

ラジオ体操をするときの注意点

最後に、ラジオ体操を行なうときの注意点について解説します。体力向上や健康増進が期待できるラジオ体操ですが、やり方次第では逆効果です。どのような運動でもそうですが、注意点は必ず守って身体を動かしましょう。

呼吸を合わせることが重要

呼吸は、他の運動でも重要な要素です。呼吸をラジオやテレビの声に合わせることによって、運動効果はかなり高くなります。ラジオ体操を2種類ずつ、10分間放送に合わせて行なっていくと、終了するころには汗ばむ程の運動量が得られる人も。

ラジオ体操では、呼吸のタイミングもきちんと伝えてくれますので、それに合わせるようにしましょう。そういう面でも、ラジオ体操はよく考えて作られている体操と言えます。

無理をしないで体を動かす

ついつい張り切って頑張ってしまう人もいますが、ラジオ体操の極意は「自分のペースを守ること」です。無理をしてはいけません。ハードな動きもありますので、あくまでも自分の体力でできる範囲を守って身体を動かして下さい。

無理をすると、腰や身体の各関節などを痛める、あるいは転んでけがをするということにもなりかねません。無理に身体を伸ばすのではなく、指先をしっかり伸ばしてみるように形を意識すると良いでしょう。

幅広い世代が楽しめるみんなの体操

体力に少々自信がないときは、みんなの体操から始めてみることをおすすめします。みんなの体操は、幅広い世代、様々な体力の人でもできるように工夫された体操です。まずはみんなの体操で身体を慣らしてから、ラジオ体操第一・第二に進みましょう。

ラジオ放送とともに親しまれてきたラジオ体操は、今でも国民に愛され続けています。言葉で動きを的確に伝え、リズムを取りやすい音楽も同時に流すラジオという媒体の特性に、これ程ぴったり合った体操は他にあまり見当たりません。ぜひ、これからもラジオ体操を上手に活用して下さいね。

※この記事は、2018年10月時点の情報に基づいて作成されています。

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